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Mein Wagen rollet langsam   Op.142-4  
  Vier Gesänge
ぼくの馬車はゆっくりと転がってゆく  
     4つの歌

詩: ハイネ (Heinrich Heine,1797-1856) ドイツ
    Buch der Lieder - Lyrisches Intermezzo(歌の本-抒情小曲集 1827) 54 Mein Wagen rollet langsam

曲: シューマン,ロベルト (Robert Alexander Schumann,1810-1856) ドイツ   歌詞言語: ドイツ語


Mein Wagen rollet langsam
Durch lustiges Waldesgrün,
Durch blumige Taler,die zaubrisch
Im Sonnenglanze blühn.

Ich sitze und sinne und träume,
Und denk' an die Liebste mein;
Da grüßen drei Schattengestalten
Kopfnickend zum Wagen herein.

Sie hüpfen und schneiden Gesichter,
So spöttisch und doch so scheu,
Und quirlen wie Nebel zusammen,
Und kichern und huschen vorbei.

ぼくの馬車はゆっくりと転がってゆく
喜ばしげな森の緑を抜けて
花咲く谷間を抜けて、そこは魔法のように
太陽の光が花開いている

ぼくは座ってぼんやりして夢みてる
そして考える、ぼくの恋人のことを
そこに挨拶してきたのは三つの影
馬車の方にお辞儀をしてる

彼らは飛び跳ねながら顔をしかめる
あざ笑ってでもいるように でもとても恥ずかしそうに
そして霧が寄せ集まるようにぐるぐると回って
そしてクスクス笑いながら遠くへ飛び去っるのだ


これもオリジナルの「詩人の恋」には含まれていた曲でした。ハイネの詩集では54番目とかなり最後に近いところ。何とも不思議な情景描写です。リヒャルト・シュトラウスが同じ詩に曲を付けていて、こちらはかなり奇怪な表情付けができていましたが、シューマンの曲はかなりメルヘンチックです。こちらもメルヘンチックで不思議な光景を描き出している、やはり同様に省かれてしまった「ぼくの恋は輝いている」(作品127に収録)の次の曲ですが、激しさの溢れるこの曲とは好対照な静かな曲です。

( 2011.06.04 藤井宏行 )


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