Noch’ Op.8-2 Shest' romansov |
夜 6つのロマンス |
Noch’ proletala nad mirom,sny na ljudej navevaja; s temno-lazurevoj rizy sypalis’ zvezdy,sverkaja; starye,moshchnye duby,vechnozelenye eli listvoju nochi navstrechu shumeli; tikhie vody zhurchali,obraz ee otrazhaja; sil’nee pakhla trava lugovaja... I solov’inye pesni,v khore khvalebnom slivajas’, v vozdukhe tikho zveneli. I ulybalasja krotko noch’,nad zemlej proletaja, s temno-lazurevoj rizy sypalis’ zvezdy,sverkaja... |
夜がこの世界の上を飛んでゆく 人々の夢を大気に振りまきながら 暗い夜空の衣に降る星たち きらめきながら 古い 力強いカシの木や 常緑のモミの木も 木の葉を夜にざわめかせる 静かに噴水はつぶやく その姿を映し出しながら 草いきれの強烈な香り... そしてナイチンゲールの歌は 賛美の合唱と溶け合って 静かに大気の中で響く そして穏やかにほほえむ夜は 大地の上を飛んでいる 暗い夜空の衣に降る星たち きらめきながら |
チャイコフスキーが好んで歌曲に多く取り上げたプレシチェーエフですが、リムスキーはあまり取り上げていないようです。しかしこの曲を聴いていると作曲者の雄弁なメロディが詩の深みのある表現に見事にフィットして実に壮大な歌曲となっており、もっとこのコンビの作品があったら良かったのにと思わされることしきりです。
( 2011.05.12 藤井宏行 )