Jungfrun under Lind Op.10-1 Tre sånger |
リンデの樹の下の乙女 3つの歌 |
I våren knoppas en lind så grön med rosor och marsviol. Därunder sitter en jungfru skön och sömmar i klaran sol. Själv är hon liksom en sol i vår, som äpplet är hennes kind. När hon vid spegeln slår ut sitt hår, det faller som blomster från lind. Som solen fångas av lindens blad, så fängslar hon hopp och sinn. Så har hon mig bundit med trollska kvar, så har hon mig bundit med trollska kvar, och tagit mitt hjärta... mitt hjärta... in. |
春には緑のリンデの枝はつぼみでいっぱい そしてバラや三月スミレが咲く中 木の下には美しい乙女が座り まぶしいお日様のもと、編み物をする その娘はまるで春の陽射しのよう 頬はまるでリンゴのよう 手鏡の前でその長い髪を垂らすと それはまるでリンデの枝から散る花のよう リンデの木が日の光をつかまえるように あの娘は私の心をつかまえた 私を身動きできなくした。その魔法の歌声で 私を身動きできなくした。その魔法の歌声で そして奪い去ったのだ 私の心を、私の心を |
ペッタション?ベリエルのスウェーデン民謡のような素朴な一面を魅力的に描いている曲もひとつ紹介しておきましょう。
彼の歌曲でそんな雰囲気のものとしては、激しいものから流麗な舞曲、コミカルな歌までなんでもござれですが、私はこのさわやかな春の陽射しを浴びて、初々しい恋のときめきが優しく歌われるこの曲が大好きです。こんな素敵な曲にいたるところで思いがけなく出会えるのが北欧の歌曲を聴く一番の楽しみ...
管弦楽伴奏で堂々と歌われるビョルリンクのテノールという強烈な録音もあるみたいですが、ここはやはり初々しさと暖かい眼差しを期待したいところ。
トマス・ランデル(Musica Sveciae)、あるいはフレデリクソン(Vanguard)の両バリトンの歌がいずれもそんな感じでよいです。
フォン・オッターが録音してくれていないでしょうかね。彼女のスタイルにはとても似合うような気がするのですが...
( 2004.06.10 藤井宏行 )