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Was will die einsame Träne   Op.25-21  
  Myrten
この孤独な涙は一体何だ  
     ミルテの花

詩: ハイネ (Heinrich Heine,1797-1856) ドイツ
    Buch der Lieder - Die Heimkehr(歌の本〜帰郷 1827) 27 Was will die einsame Träne

曲: シューマン,ロベルト (Robert Alexander Schumann,1810-1856) ドイツ   歌詞言語: ドイツ語


Was will die einsame Träne?
Sie trübt mir ja den Blick.
Sie blieb aus alten Zeiten
In meinem Auge zurück.

Sie hatte viel leuchtende Schwestern,
Die alle zerflossen sind,
Mit meinen Qualen und Freuden
Zerflossen in Nacht und Wind.

Wie Nebel sind auch zerflossen
Die blauen Sternelein,
Die mir jene Freuden und Qualen
Gelächelt ins Herz hinein.

Ach,meine Liebe selber
Zerfloß wie eitel Hauch!
Du alte,einsame Träne,
Zerfließe jetzunder auch!

この孤独な涙は一体何だ?
こうして私の目を曇らせる
涙はずっと昔から留まっていたのだ
私の眼の奥に

涙にはたくさんの輝く姉妹たちがいたが
みな流れ去ってしまった
私の苦しみや喜びと一緒に
夜と嵐の中へと流れ去ったのだ

まるで霧のように流れ去っていったのは
あの青い小さな星の瞳も同じだ
私にあの喜びや悲しみを
ほほえみと一緒に注ぎ込んでくれた瞳と

ああ、私の恋人さえもが
はかない吐息のように消え去ったのだ
昔なじみの、孤独な涙よ
今度はお前も消え去るがよい


シューマンの「ミルテ」歌曲集の中でハイネの詩によるものは3曲。第8曲の「ハスの花」と第24曲の「君は花のよう」は独立して歌われることもあるほど良く知られています。この曲はそれほど有名ではありませんが、これら2曲に負けず劣らぬ名曲です。個人的には一番優れているのではないかとさえ思います。ハイネらしいどっぷりと暗い詩ですが、シューマンの付けたメロディは決して陰鬱になることなく、抑えの効いた悲しみの表情が長調の響きに乗って感動的に歌われます。

( 2011.04.23 藤井宏行 )


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