Wer nie sein Brot mit Tränen aß S.297 |
涙と共にパンを食べたことがない者 |
Wer nie sein Brot mit Tränen aß, Wer nie die kummervollen Nächte Auf seinem Bette weinend saß, Der kennt euch nicht,ihr himmlischen Mächte. Ihr führt ins Leben uns hinein, Ihr laßt den Armen schuldig werden, Dann überlaßt ihr ihn der Pein, Denn alle Schuld rächt sich auf Erden. |
涙と共にパンを食べたことがない者 また 苦しみに満ちた夜に ベッドの上に泣きながら座っていたことのない者 そういう者は御身らを知らないのだ 天上の力よ 御身らは われらを生に導き入れ 哀れな者に罪を負わせ それからその者を苦しみの中に放り出すのだ あらゆる罪はこの世で報いを受けるのだから |
ゲーテの小説「ヴィルヘルム・マイスターの修業時代」に登場する竪琴弾きの有名な歌(第2巻第13章)、シューベルトやシューマン、ヴォルフのつけた曲がよく聴かれますが、このリストのものもあまり演奏されないもののなかなか魅力的です。生々しいと言いますか凝りに凝ったつくりと言いますか、感情の振幅が大きくてとても面白く聴けます。芝居がかり過ぎていて嫌う方も多いかも知れませんが私はたいへん楽しめました。
( 2011.03.04 藤井宏行 )