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Freisinn   Op.25-2  
  Myrten
気ままな思い  
     ミルテの花

詩: ゲーテ (Johann Wolfgang von Goethe,1749-1832) ドイツ
    West-östlicher Diwan (西東詩集) Buch des Sängers(うたびとの書) Freisinn (1815)

曲: シューマン,ロベルト (Robert Alexander Schumann,1810-1856) ドイツ   歌詞言語: ドイツ語


Laßt mich nur auf meinem Sattel gelten!
Bleibt in euren Hütten,euren Zelten!
Und ich reite froh in alle Ferne,
Über meiner Mütze nur die Sterne.

Er hat euch die Gestirne gesetzt
Als Leiter zu Land und See;
Damit ihr euch daran ergötzt,
Stets blickend in die Höh.

俺をいつでも俺の鞍の上に居させてくれ
お前たちは自分の小屋の中に、テントの中に留まるがいい
俺は遥か彼方へと喜んで出かけよう
俺の帽子の上にはただ星たちだけがあるんだ

神様はお前たちのために星座をお造りになった
大地や海の道しるべとして
それをお前たちは喜びとできるのだ
空を見上げさえすれば


歌曲集「ミルテ」でゲーテの詩は5篇(シューマンの作曲当時にはゲーテの作品と考えられていたヴィーレマーの「ズライカの歌」も含めます)で、そのいずれもが詩人晩年の大作「西東詩集」より取られており、ズライカの歌を除くと、あまり恋とは関係のないテーマのものばかりです。
この詩と8曲目に取り上げられた「お守り」は西東詩集冒頭の「歌びとの書」より。ペルシャの詩人ハーフィズをモデルにしているのだそうですが、まさに自在に無碍な心意気を歌っています。

( 2011.03.04 藤井宏行 )


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