Der schwere Abend Op.90-6 Sechs Gedichte und Requiem |
陰鬱な夕暮れ 6つの詩とレクイエム |
Die dunklen Wolken hingen Herab so bang und schwer, Wir beide traurig gingen Im Garten hin und her. So heiss und stumm,so trübe Und sternlos war die Nacht, So ganz wie unsre Liebe Zu Tränen nur gemacht. Und als ich musste scheiden, Und gute Nacht dir bot, Wünscht ich bekümmert beiden Im Herzen uns den Tod. |
黒雲がかかっている 不穏にそして重々しく 私たちふたりは悲しげに歩く 庭の中を行ったり来たり 暑く沈黙し、霞んで その夜は星ひとつなかった 全く私たちの愛と一緒で 涙だけが良く似合っていた こうして私がお別れしなくてはならなくなり あなたにおやすみを言うときには 私は願ったのだ 苦しみのあまりにふたりとも 心の中で 死んでしまうことを |
レーナウの詩につけた6曲の中では一番暗く、救いのないメロディがつけられており、次の「レクイエム」へと効果的に音楽を繋ぐ橋渡しをしています。詩自体はそれほど救いのない暗いものではないように思えますが、音楽に合わせて聴くと永遠の別れを告げているかのようです。
( 2011.02.26 藤井宏行 )