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In der Fremde   Op.13-3  
  4 Lieder
異郷にて  
     4つの歌曲

詩: ベートゲ (Hans Bethge,1876-1946) ドイツ
    Die Chinesische Flöte  In der Fremde 原詩: Li Tai-Po 李大白

曲: ウェーベルン (Anton Webern,1883-1945) オーストリア   歌詞言語: ドイツ語


In fremdem Lande lag ich.
Weißen Glanz malte der Mond
vor meine Lagerstätte.
Ich hob das Haupt,ich meinte erst,
es sei der Reif der Frühe,
was ich schimmern sah,
dann aber wußte ich:
der Mond,der Mond,
und neigte das Gesicht zur Erde hin.
Und meine Heimat winkte mir von fern.

異郷の地で私は横になっている
白い輝きを月は塗りこめる
私の寝床の上を
私は頭を起こした、最初思ったのだ
これは早朝の霜なのだと
そのきらめきを見たので
だがそれから気がついた
月だ、月なのだ
そして私は顔を地面に向けた
そして私の故郷は私を遠くから差し招いている


これも前の曲同様、ハンス・ベートゲの「中国の笛」より。そしてこの原詩は日本でもたいへん有名な李白の「静夜思」です。もっとも全く翻案といって良いほどの違った内容になっているように思います。音楽も李白の原詩から感じる静寂感ではなくもっとせわしない感じ。「月だ 月なのだ」のところなどユーモアすら感じさせます。

牀前(しょうぜん)、月光を看る
疑うらくは是、地上の霜かと
頭(こうべ)を上げて山月を望み
頭を低れて(たれて)故郷を思う
           静夜思〜李白

この曲はピッコロ、クラリネット、バスクラリネット、トランペット、チェレスタ、ハープ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスの構成。少し楽器が減っています。第1曲目と同じ1917年の作品

( 2011.02.14 藤井宏行 )


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