Die Einsame Op.9-2 Fünf Lieder nach Gedichten von Joseph von Eichendorff |
孤独な人 アイヒェンドルフの詩による5つの歌曲 |
Wär's dunkel,ich läg' im Walde, Im Walde rauscht's so sacht, Mit ihrem Sternenmantel Bedeckt mich da die Nacht, Da kommen die Bächlein gegangen, Ob ich schon schlafen tu'? Ich schlaf' nicht,ich hör' noch lang Den Nachtigallen zu, Wenn die Wipfel über mir schwanken, Das klingt die ganze Nacht, Das sind im Herzen die Gedanken, Die singen,wenn Niemand wacht. |
日が暮れたら 私は森で憩おう 森の風はとても優しく 星のマントで 夜は私をおおい 小川が側を流れる 私がもう眠っているかって? 私はまだ眠っていない。聴いているのだ ナイチンゲールの歌を 私の上で枝枝が揺れ、 夜全体がざわめきで満たされる 心の想いは歌う だれもが目覚めていないない時に |
シューマンのリーダークライス作品39や、シュトラウスの4つの最後の歌などでその素晴らしい詩に作曲されているアイヒェンドルフの作品への付曲です。
先日白井光子さんのリサイタルでプフィッツナーが何曲か取り上げられたのですが、その予習のために聴いたルチア・ポップ「ユーゲント・シュティール時代の歌曲集」に含まれていたのがこの作品です。白井さんはこの曲は取り上げなかったのですが、歌詞を読んですぐに魅了されてしまいました。音楽も作品にふさわしいロマンティックなものです。「孤独な女」と訳されているタイトルを少し工夫してみましたが、なかなか日本語でそのニュアンスを出すのは難しいように思いました。
(甲斐貴也)2001.11/7
その後バリトンのゲルハルト・ヒュッシュと作曲者のピアノによる歴史的録音、同じくバリトンのヘルマン・プライによる録音、またCPOレーベルのプフィッツナ―歌曲全集に含まれるアンドレアス・シュミットの録音を聴きましたがいずれも好演でした。そこでタイトルを「 ひとりの女」から性別を廃し「孤独な人」に改めました。
(甲斐貴也)2002.1/1
( 2002.01.01 甲斐貴也 )