An Silvia Op.106-4 D 891 |
シルヴィアに |
Was ist Silvia,saget an, Daß sie die weite Flur preist? Schön und zart seh ich sie nahn, Auf Himmelsgunst und Spur weist, Daß ihr alles untertan. Ist sie schön und gut dazu? Reiz labt wie milde Kindheit; Ihrem Aug' eilt Amor zu, Dort heilt er seine Blindheit Und verweilt in süßer Ruh. Darum Silvia,tön,o Sang, Der holden Silvia Ehren; Jeden Reiz besiegt sie lang, Den Erde kann gewähren: Kränze ihr und Saitenklang! |
シルヴィアってどんな人なんだ 教えてくれよ 街じゅうが広く褒めたたえる彼女って? きれいで優しいのさ 彼女をそばで見るならば 天の恵みが そして刻みつけられた証拠が 彼女はすべてに勝るといっている きれいなだけでなく気立てがいいのかい? 魅力にあふれてるのさ 純真な子供のように 彼女の瞳の中に愛の神が飛び込んで そこで見えない目を癒そうとして そしてそのままそこに居ついてしまうほどなのさ だからシルヴィアに響かせよう おお歌おう やさしいシルヴィアへの賛歌を あらゆる魅力が永遠であるようにと この世が彼女に与えてくれた魅力が さあ彼女に花束を捧げ 弦をかき鳴らせ! |
シェイクスピアの戯曲「ヴェローナの二紳士」の第4幕第2場、横恋慕のために親友を裏切ったプローテュースが、その恋する大公の娘シルヴィアを堕とそうと仕掛ける罠で、窓辺のセレナーデとして歌われる歌をドイツ語訳したものにメロディが付けられたもので、シューベルトの歌曲の中でもよく知られたもののひとつです。シェイクスピアの書いたオリジナルの英語詞については、ジェラルド・フィンジが曲をつけたものを以前ご紹介しておりますので、そちらと比較して頂ければ幸いです。
( 2011.01.15 藤井宏行 )