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Soldaten   EG125  
 
兵士  
    

詩: アンデルセン (Hans Christian Andersen,1805-1875) デンマーク
    Digte 113 Soldaten (1830)

曲: グリーグ (Edvard Grieg,1843-1907) ノルウェー   歌詞言語: デンマーク語


Med dæmpede Hvirvler Trommerne gaa,
ak,skal vi dog aldrig til Stedet naa,
at han kan faa Ro i sin Kiste?
Jeg tror mit Hjerte vil briste!

Jeg havde i Verden en eneste Ven!
Ham er det man bringer til Døden hen
med klingende Spil gennem Gaden,
og jeg er med i Paraden!

For sidste Gang skuer han nu Guds Sol,
nu sidder han alt paa Dødens Stol,
de binde ham fast til Pælen!
Forbarm dig,Gud,over Sjælen!

Paa en Gang sigte de alle ni.
De otte skyde jo rent forbi,
de rysted paa Haanden af Smerte,
kun jeg traf ham midt i hans Hjerte!


くぐもったドラムの音と共に鼓手は行く
ああ、俺たちは決してあんなとこには行きたかぁないが
やつは棺桶の中に安らぐのかも知れない
俺のハートは張り裂けちまう!

俺にはこの世にたった一人の友だ!
そいつが皆で刑場の方へと連れて行ってるやつだ
やかましい騒ぎと一緒に通りを抜けてゆく
そして俺もそのパレードに加わっていた

最期の時を前にやつは今太陽を仰ぎ
そして処刑の椅子に座る
みんなはやつをその王座の上にしばりつける!
お慈悲を与えたまえ、神よ、この魂に!

一度に九人全員で狙いを定めた
八発は、みな外れた
他のやつらは苦しみで手が震えたからだ
俺だけがやつの心臓のど真ん中に命中させちまったんだ


シューマンがシャミッソーの手になるドイツ語の訳詞につけた曲(作品40-3)の方が有名で、しばしば取り上げられているのを聴くことができます。こちらはアンデルセンの原詩につけたもので、グリーグがアンデルセンの詩に有名な「君を愛す」を含む作品5の歌曲集をはじめ、アンデルセンの詩によるたくさんの歌曲を書いた1865年の作品です。
アンデルセンの書いた悪夢のような情景、重々しい行進曲にしたシューマンに比べると、心のざわめきを表したテンポの速いグリーグの曲は少々軽いような印象も受けなくもありません。最後はシューマンと同じように絶叫とともにピアノの後奏は終止形を取ることなく終わります。なるほどここのところは誰が書いてもそういう表現をしたくなるところですね。

( 2010.12.18 藤井宏行 )


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