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Abends am Strand Op.45-3 Romanzen und Balladen Ｉ |
浜辺の夕暮れ ロマンスとバラード第１集 |
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Wir saßen am Fischerhause， Und schauten nach der See; Die Abendnebel kamen， Und stiegen in die Höh'. Im Leuchtturm wurden die Lichter Allmählich angesteckt， Und in der weiten Ferne Ward noch ein Schiff entdeckt. Wir sprachen von Sturm und Schiffbruch， Vom Seemann，und wie er lebt， Und zwischen Himmel und Wasser， Und Angst und Freude schwebt. Wir sprachen von fernen Küsten， Vom Süden und vom Nord， Und von den seltsamen Menschen Und seltsamen Sitten dort. Am Ganges duftet's und leuchtet's， Und Riesenbäume blühn， Und schöne，stille Menschen Vor Lotosblumen knien. In Lappland sind schmutzige Leute， Plattköpfig，breitmäulig，klein; Sie kauern ums Feuer und backen Sich Fische，und quäken und schrein. Die Mädchen horchten ernsthaft， Und endlich sprach niemand mehr; Das Schiff war nicht mehr sichtbar， Es dunkelte gar zu sehr. |
ぼくたちは漁師の小屋に座り 海の方を見ていた 夕暮れの霧が湧いてきて 空高く昇っていった 灯台には灯かりが つぎつぎとともってゆき はるか遠くには まだ一隻の船が見えた ぼくたちは話した 嵐や難破のことを 船乗りやその生活のこと 空と海の間に そして不安と喜びの間に漂うことを ぼくたちは話した 遠くの岸辺のこと 南の国や北の国のことを そこの不思議な人々や 奇妙な風習のことなどを ガンジスの岸辺はかぐわしく また輝かしく 大きな木々には花が咲く そして美しく、穏やかな人たちが 蓮の花の前にひざまずく ラップランドにはきたない連中がいて 平らな頭に大きな口で背は低く 彼らは焚き火の周りにしゃがんで焼くんだ 魚を、そして金切り声でわめくんだ 娘たちはまじめに聞き入っていた そしてついには誰ももう話さなくなった あの船ももう見えなくなって すっかりあたりは暗くなっていた |
夕暮れの浜辺での女の子の話題としてはいかがなものかと思えなくもありませんが、それはこういうことがもう経験できない年寄りのいちゃもんということで無視してください。途中人種差別的な表現がございますけれども（ラップランドというのは現在のフィンランド北部にある実在の地域です）、当時のあまり広い世界を見聞できない中でのあくまでファンタジーの世界（ガンジスの方の天国的な描写も含めて）ということで、挙げられた土地名とはなんのつながりもないということで大目に見て頂ければと思います。
美しい夕暮れの海を見ながらの会話にしては、音楽は最初と最後の彼らの情景描写こそしっとりと美しいですが、中間部の会話の部分は難破やら野蛮な人やらが出てくるからでしょうか、けっこう激しくも激昂した音楽となって少々違和感を感じなくもありません。
しかし最後に「娘たち」と複数なのはどういう塩梅なのでしょうか。女の子のグループをナンパして、面白い話で気を引こうということなのかも知れません。しかし暗くなって沈黙が支配したということは、あんまりこれらのネタはうまくなかったということなのかもしれませんね。
( 2010.11.20 藤井宏行 ）