TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ


Frühlingsfahrt   Op.45-2  
  Romanzen und Balladen I
春の旅  
     ロマンスとバラード第1集

詩: アイヒェンドルフ (Josef Karl Benedikt von Eichendorff,1788-1857) ドイツ
    Gedichte - 2. Sängerleben  Die zwei Gesellen

曲: シューマン,ロベルト (Robert Alexander Schumann,1810-1856) ドイツ   歌詞言語: ドイツ語


Es zogen zwei rüst'ge Gesellen
Zum erstenmal von Haus,
So jubelnd recht in die hellen,
Klingenden,singenden Wellen
Des vollen Frühlings hinaus.

Die strebten nach hohen Dingen,
Die wollten,trotz Lust und Schmerz,
Was Recht's in der Welt vollbringen,
Und wenn sie vorüber gingen,
Da lachten Sinnen und Herz. -

Der erste,der fand ein Liebchen,
Die Schwieger kauft' Hof und Haus;
Der wiegte gar bald ein Bübchen,
Und sah aus heimlichem Stübchen
Behaglich ins Feld hinaus.

Dem zweiten sangen und logen
Die tausend Stimmen im Grund,
Verlockend' Sirenen,und zogen
Ihn in die buhlenden Wogen,
In der Wogen farbigen Schlund.

Und wie er auftaucht vom Schlunde,
Da war er müde und alt,
Sein Schifflein das lag im Grunde,
So still wars rings in der Runde,
Und über die Wasser weht's kalt.

Es singen und klingen die Wellen
Des Frühlings wohl über mir;
Und seh' ich so kecke Gesellen,
Die Tränen im Auge mir schwellen -
Ach,Gott,führ' uns liebreich zu Dir!

ふたりの陽気な若者が
初めて家を出て
とても元気にまっしぐら 明るく
響きわたり 歌を歌う波の上
春でいっぱいの波間へと向かった

彼らには高い望みがあった
彼らは望んだのだ 楽しかろうと苦しかろうと
この世の中で ともあれ高邁なことを達成するのだと
それでふたりと行き交う人たちは
みな 頭も心も爽やかになった

一人目の若者はかわいい娘を見つけ
その娘の母親は納屋も家も買ってくれた
そいつはすぐにひとりの赤ん坊をあやすようになり
ひそかに居間より
心地よさげに畑を眺めるようになった

二人目は歌いかけられ 誘惑された
水底よりの千々の声に
誘惑する水の精たちの声だ、そして引きずり込んだ
彼を幻惑の波間へと
色とりどりの淵の波間へと

そして彼が水底より浮かび出たとき
彼は疲れ果て 年老いていた
彼の船は水底に沈んだままで
あたりは全く静か
水の上を冷気が漂っていた

さざなみが歌い さざめいている
春のさざなみが私の上で
そして私はこのふたりの勇敢な若者を思って、
涙が私の目にはあふれる
ああ神よ われらを慈愛もて御身のもとへと導きたまえ


こちらもアイヒェンドルフの詩によるバラード。とは言いながらあまりドラマティックな詩ではありません。爽快な行進曲が延々と続く感じで一人目の若者が勝ちえた結末まで、そして二人目の運命は同じメロディが暗く沈みますが、最後はしみじみと春の喜びを、ゆったりと(この二人の若者たちに思いを馳せつつも)歌って曲を閉じます。メロディはとても魅力的ですが、少々まとまりに欠ける曲と言えなくもありません。あまり深く考えずに楽しい歌だけに身を任せれば良いのかも知れないですね。

( 2010.11.20 藤井宏行 )


TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ