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Schön Blümelein   Op.43-3  
  Drei Duette
きれいな花  
     3つの二重唱

詩: ライニック (Robert Reinick,1805-1852) ドイツ
    Lieder - Frühling und Liebe  Schön Blümelein

曲: シューマン,ロベルト (Robert Alexander Schumann,1810-1856) ドイツ   歌詞言語: ドイツ語


Ich bin hinausgegangen
Des Morgens in der Früh,
Die Blümlein thäten prangen,
Ich sah so schön sie nie.

Wagt ein’s davon zu pflücken,
Weil mir’s so wohl gefiel.
Doch als ich mich wollt’ bücken,
Sah ich ein lieblich Spiel.

Die Schmetterling’ und Bienen,
Die Käfer hell und blank,
Die mußten all ihm dienen
Bei fröhlichem Morgensang,

Und scherzten viel und küssten
Das Blümlein auf den Mund,
Und triebens nach Gelüsten
Wohl eine ganze Stund’.

Und wie sie so erzeiget
Ihr Spiel die Kreuz und Quer,
Hat’s Blümlein sich geneiget
Mit Freuden hin und her;

Da hab’ ich’s nicht gebrochen,
Es wär ja morgen todt,
Und habe nur gesprochen:
Ade du Blümlein roth!

Und Schmetterling’ und Bienen,
Die Käfer hell und blank,
Die sangen mit frohen Mienen
Mir einen schönen Dank.

私は外に出かけた
朝の早い時間に
花たちが咲き乱れていた
私は今までこれほど美しいものを見たことはなかった

それで摘み取ろうと思ったのだ
あまりに花が素敵だったので
ところがかがみこんだときに
私はかわいらしい獲物を見つけた

チョウとミツバチと
コガネムシが明るく輝きながら
皆で花の上に止まっていたのだ
楽しげな朝の歌を歌いながら

思い切りふざけたりキスしたりしていた
その小さな花の花びらの上で
気の向くままに遊んでいたのだ
およそ一時間の間も

そして彼らがそんな風に
あちらこちらで遊んでいるように見える間
花はしきりに頭を揺らしていた
嬉しそうに前に後ろに

そういうわけで私は花を摘まなかった
明日にも枯れてしまうだろうから
そして私はただ語りかけたのだ
さよなら かわいい赤い花よ

チョウとミツバチと
コガネムシが明るく輝きながら
幸せそうな顔で歌ってくれた
私に素敵な感謝の歌を


似たようなシチュエーションではゲーテの書いた「見出したもの Gefunden」という詩が思い起こされます。こちらはリヒャルト・シュトラウスが魅力的な曲をつけたものを以前取り上げておりますので詩を見比べてみてください。ここではゲーテの詩のように花と対話することはなく、詩人はただそこで繰り広げられている楽しげな光景を見つめ、描き出しているだけです。ライニックは詩も書く画家でしたので、こんな感じの視覚的な詩がお得意だったのでしょう。
転げまわるような軽快なピアノに楽しげな声の掛け合い。同じライニックの詩に付けた歌曲集Op.36に通じるような聴いていてとても幸せにしてくれる作品です。詩の終わり方もいい感じですね。

( 2010.11.12 藤井宏行 )


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