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Wer sich der Einsamkeit ergibt   Op.98-6  
  Lieder Und Gesänge Aus Wilhelm Meister
孤独に身をゆだねる者は  
     ヴィルヘルム・マイスターよりの歌曲と歌

詩: ゲーテ (Johann Wolfgang von Goethe,1749-1832) ドイツ
    Wilhelm Meisters Lehrjahre (ヴィルヘルム・マイスターの修業時代 1796) Vol.2 Ch.13 Wer sich der Einsamkeit ergibt

曲: シューマン,ロベルト (Robert Alexander Schumann,1810-1856) ドイツ   歌詞言語: ドイツ語


Wer sich der Einsamkeit ergibt,
Ach,der ist bald allein,
Ein jeder lebt,ein jeder liebt
Und läßt ihn seiner Pein.
Ja,laßt mich meiner Qual!
Und kann ich nur einmal
Recht einsam sein,
Dann bin ich nicht allein.

Es schleicht ein Liebender,lauschend sacht,
Ob seine Freundin allein?
So überschleicht bei Tag und Nacht
Mich Einsamen die Pein,
Mich Einsamen die Qual.
Ach werd ich erst einmal
Einsam im Grabe sein,
Da läßt sie mich allein.

孤独に身をゆだねる者は
ああ すぐに独りになるのだ
人はそれぞれに生き それぞれに恋をするが
孤独な者は苦悩のなかへ置いてゆく
されば、私をわが苦悩の中においてゆくがよい
ただ一度だけでも私が
本当に孤独でいられるのならば
私は孤独ではないのだ

恋する男が忍び込み、耳を澄ます
彼女はひとりでいるだろうか?と
そんなふうに忍び寄ってくるのだ 昼も夜も
孤独な私にこの苦しみが
孤独な私にこの悩みが
ああ いつの日か私が
ひとり墓の中にいるときに初めて
苦しみや悩みは私をひとりにしてくれるのだ


第4曲と同じ第2巻第13章。家の中へと入ったヴィルヘルムは竪琴弾きを言葉を交わし、そしておもむろに竪琴弾きはこの歌を歌います。前の曲よりははるかに穏やかに、そして悲しみを湛えて。
シューマンの紡ぎ出す美しい旋律が、この寂しい詩に寄り添ってたいへん魅力的な歌となりました。

( 2010.10.08 藤井宏行 )


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