Die Aufgeregten Op.3-2 6 Lieder |
興奮したものたち 六つの歌 |
Welche tiefbewegten Lebensläufchen, Welche Leidenschaft,welch wilder Schmerz! Eine Bachwelle und ein Sandhäufchen Brachen gegenseitig sich das Herz! Eine Biene summte hohl und stieß Ihren Stachel in ein Rosendüftchen, Und ein holder Schmetterling zerriß Den azurnen Frack im Sturm der Mailüftchen! Und die Blume schloß ihr Heiligtümchen Sterbend über dem verspritzten Tau! Welche tiefbewegten Lebensläufchen, Welche Leidenschaft,welch wilder Schmerz! |
なんと深くも突き動かされた生命の遍歴 なんという熱情、なんという激しい痛み! 小川の波は砂の堆積と お互いの心を破壊しあっている ハチはうつろな音を立てて刺した その針をバラの香りの中へと そして可憐な蝶は引き裂いた 空色の燕尾服を 五月の風の吹きすさぶ嵐に そして花はその聖なる場所を閉じて こぼれた露の上で死んでゆく! なんと深く深くも突き動かされた生命の遍歴 なんという熱情、なんという激しい痛み! |
作品3の第2曲はブラームスの歌曲などで名前をよく見かける詩人ゴッドフリート・ケラーによるもの。春の力強い生命力を描写しているのでしょうか。
冒頭の叩きつけるピアノからインパクトがありますが、ゆったりと噛んで含めるような歌が厳かに始まり、それが中間部ではいつの間にか軽快でしなやかな歌となり、そして再び冒頭の荘厳さが帰ってきます。
( 2010.09.18 藤井宏行 )