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仏草花    
  日本の笛
 
    

詩: 北原白秋 (Kitahara Hakusyuu,1885-1942) 日本
    日本の笛 (1922)  仏草花

曲: 平井康三郎 (Hirai Kozaburo,1910-2002) 日本   歌詞言語: 日本語


おまえ 仏草花の
紅い花盛り
気儘さしゃんせ
今花盛り

紅い仏草花の
まだ あの背戸に
なにか忘れた
気がしてる

紅い仏草花の
咲く窓越えて
来いと誰か云うた
月に云うた

月にみつけた
仏草花の垣に
誰か忘れた
独木舟(カヌー)の櫂



仏草花(ぶっそうげ)というとピンときませんが、ハイビスカスという別名を言えば、南国の真っ赤な情熱の花とどなたも答えられることでしょう。
小笠原では年中咲いているそうですが、地元の人にはやはり春の花という感じが強いようです。
真っ赤な花の咲く月夜の情景もまた美しく、さすが南の島の恋の歌と言ったところ。曲想も前の「びいでびいで」に良く似ています。爽やかに、端正に歌われるその歌はしかし、けっこう音が高いので歌うのは難しいのでしょうか。「びいでびいで」ほどは頻繁には歌われないようです。

( 2010.08.29 藤井宏行 )


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