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Zigeunerliedchen I   Op.79-7a  
  Liederalbum für die Jugend
ジプシーの歌T  
     若者のための歌のアルバム

詩: ガイベル (Franz Emanuel August Geibel ,1815-1884) ドイツ
      Zigeunerliedchen

曲: シューマン,ロベルト (Robert Alexander Schumann,1810-1856) ドイツ   歌詞言語: ドイツ語


Unter die Soldaten ist ein Zigeunerbub' gegangen,
Mit dem Handgeld ging er durch,und morgen muß er hangen.

Holten mich aus meinem Kerker,setzten auf den Esel mich,
Geißelten mir meine Schultern,daß das Blut floß auf den Weg.

Holten mich aus meinem Kerker,stießen mich ins Weite fort,
Griff ich rasch nach meiner Büchse,tat auf sie den ersten Schuß.

兵士に応募したのはひとりのジプシーの少年
手付金と一緒にずらかって、明日は首をくくられる

おれを牢屋から引っ張り出して、ロバの背におれを乗せた
おれの肩を鞭打って 血は道の上に溢れだした

おれを牢屋から引っ張り出して、はるか遠くまで連れ出した
おれはさっと銃を取り やつらに一発お見舞いしたのさ


歌曲集、これまでずっとファーラスレーベンの詞が続きましたがここでガイベルの登場です。雰囲気がごろっと変わって、シューマンもここでこの歌曲集を多様なものにしようと決心したのかななどとも思ってしまいますが本当のところは分かりません。
詩は恐らく、スペインの民族詩をガイベルが翻訳したものでしょう。脈絡はあまりないですがガルシア・ロルカの詩なども連想され、スペイン情緒は満点です。
シューマンの音楽も激しくすすり泣くジプシーヴァイオリンの響きのような印象深いもの。伴奏との掛け合いが面白いです。

( 2010.07.31 藤井宏行 )


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