Precz z moich oczu Op.74-6 17 Chant Polonais |
消えうせてよ 私の視界から 17のポーランドの歌 |
Precz z moich oczu! Posłucham odrazu! Precz z mego serca! I serce posłucha. Precz z mej pamięci! Nie! Tego rozkazu Moja i twoja pamięć nie posłucha. Jak cień tym dłuższy gdy padnie z daleka, Tym szerzej koło żałobne roztoczy, Tak moja postać,im dalej ucieka, Tym grubszym kirem twą pamięć pomroczy. Na każdym miejscu i o każdej dobie, Gdziem z tobą płakał,gdziem się z tobą bawił, Wszędzie i zawsze będ` ja przy tobie, Bom wszędzie cząstkę mej duszy zostawił. |
消えうせてよ 私の視界から! 今すぐ従うよ! 消えうせてよ 私の心から! 心の底から聞き従うさ 消えうせてよ 私の記憶から! いや それだけは無理だ ぼくの記憶も君の記憶もそれには従えない 影がどんどん長く投影されていけば 悲しみの輪もどんどん広がってゆくように ぼくの姿も 遠ざかってゆくほど どんどん君の記憶の上に暗くのしかかるのさ どんな場所でも どんな時も 君と一緒に泣いてきたし 君と一緒に楽しんできた どんな場所でも どんな時もぼくの記憶は君から離れないよ あらゆる場所に残してきたのだから ぼくの魂の一部を |
もとのミツーキィエヴィッチの詩は10節からなる長いものでしたが、ショパンはその最初の3節のみを歌にしています。このあとの詩では音楽を聴こうがチェスをしようが、はたまた舞踏会に行こうが逃れられないんだよ、と続きますが、フラれた負け惜しみもここまでしつこいと訳していてげんなりして参りましたので(さっぱり分からないポーランド語でもございますし)ショパンが曲を付けた3節のみのご紹介でご容赦ください。
冒頭に三回繰り返されます「消え失せろ」のフレーズはおごそかにも力強く、とてもパワフルなスラブ圏の女性を思い浮かべてしまいました。それを受けての男のセリフは美しくも弱弱しく、思わず頑張って!と同情したくなるよう。よくよく読むとキョーハクしている詞なのですが、なんとも哀れを誘う音楽です。
この後半部分、短調でなく長調にしているのが絶妙の効果。
曲想の変化の面白さ、ショパンの歌曲の中でも屈指の凝ったつくりの歌曲と言えましょう。
( 2010.07.04 藤井宏行 )