V lete kalina Op.104-1 Russkikh narodnykh pesen |
夏のカリーナ 12のロシア民謡 |
V lete kalina, vo lete malina Krasna-khorosha. Oj,krashe togo, Chto Ivan-to gospodin, Chto Grigor’evich. Ekh,pesnju poem, Tebe chest’ vozdaem, Da ne odnomu, Ne d’namu-to, Ne d’namu, A vse s Ljakseevnoj, S Mar’jushkoju, Vse s Ljakseevnoj. Oj! Oj! Oj! Oj,emu mati, Oj,emu mati Prikazyvala, Prigovarivala. Oj,mati emu, Oj,oj,prigovarivala, Emu mati prikazyvala. Ekh,budesh’,dite, Budesh’,kak budesh’, Dite,budesh’ na chuzhoj, Budesh’ na chuzhoj, Chuzhoj,na chuzhoj storone, Dite,oj,kak budesh’ na chuzhoj storone. Oj! Oj! Oj! Oj! Dadut,dite, Oj,dadut tebe Pervu charu vina, Pervu charu vina. Oj,ne pej,dite, Ne pej ty pervu charu, Pervu charu,pervu charu vina. Ekh,vylej,dite, Vylej konju u kopyto, Vylej da u kopyto, Vylej u konpyto, Da vylej,chtob kon’ ne ostupchivat, Chtoby kon’ tvoj ne ostupchivat byl. Oj! Oj! Oj! Oj! Dadut,dite,oj, dadut tebe drugu charu vina, Drugu charu vina. Oj,ne pej,dite, Ne pej ty drugu charu, Drugu charu,drugu charu vina. Ekh,vylej,dite,vylej, Vylej konju u grivu, Konju u grivu, Vylej da u grivu, U grivy,shoby u konja, Chtoby priva budto kolesom zavilas’. Oj! Oj! Oj! Oj! Dadut,dite,oj, Dadut tebe tret’ju charu vina, Tret’ju charu vina. Vypej,dite,vypej ty tret’ju charu, Tret’ju charu,tret’ju charu vina. Ekh,vypej,dite,chtoby,chtoby Vesela byla,chtoby tvoja Mar’ja, Mar’jushka Ljakseevna, Mar’jushka da Ljakseevna Vesela,da vesela byla. Oj! Oj! Oj! Oj! |
夏のカリーナは 夏のマリーナは きれいで ええなあ ホイ そいつを摘もうぜ なあ イワンのダンナよ なあ グレゴリーの息子よ エイ、歌えや歌を あんたの前途を祝してな あんただけじゃない だけじゃない だけじゃないぞ リャクセイェブナんとこの マリューシュカにもだ リャクセイェブナ家の皆にもな ホーイ! ホーイ! ホーイ! ホーイ、やつのおっかさん ホーイ やつのおっかさん 命令したぞ 命令したぞ ホーイ やつのおっかさん ホーイ ホーイ 命令したぞ やつのおっかさん 命令したぞ エイ いくかい 息子や いくかい さあ いくかい 息子や 他の人んとこへ 他ん人のとこへ 他の 他ん人のとこへ 息子や どうするんだい 他の人んとこへ ホーイ! ホーイ! ホーイ! 注がれたよ、息子や オイ、お前に注がれたよ 一杯目の酒のさかずきが 一杯目の酒のさかずきが オイ、飲むんじゃないよ、息子や お前は最初の杯を飲むんじゃないよ 最初の杯を、一杯目の酒のさかずきを エイ、注ぎな、息子や そいつを馬のひづめのところに注げ あそこのひづめのとこに注げ ひづめのとこに注ぐんだよ さあ注げ、馬が足を挫かぬように お前の馬が 足を挫かぬように ホーイ! ホーイ! ホーイ! 注がれたよ、息子や オイ、お前に注がれたよ 二杯目の酒のさかずきが 二杯目の酒のさかずきが オイ、飲むんじゃないよ、息子や お前は二杯目の杯を飲むんじゃないよ 二杯目の杯を、二杯目の酒のさかずきを エイ、注ぎな、息子や 注げ そいつを馬のたてがみのところに注げ 馬のたてがみのとこに あそこのたてがみのとこに注ぐんだよ たてがみが 縮れて丸まらぬように そいつが 縮れて丸まらぬように ホーイ! ホーイ! ホーイ! 注がれたよ、息子や オイ、お前に注がれたよ 三杯目の酒のさかずきが 三杯目の酒のさかずきが 飲み干すんだよ、息子や お前は三杯目の杯を飲むんじゃないよ 三杯目の杯を、三杯目の酒のさかずきを エイ、飲み干しな、息子や そうすりゃ そうすりゃ 陽気になるだろ、お前のマリーも マリューシュカ・リャクセイェブナを マリューシュカ・そうリャクセイェブナを 陽気にするのさ、陽気にな ホーイ! ホーイ! ホーイ! |
生き生きとダンスするかのように、そしてほんのりとユーモラスに歌われる、ロシアの農民たちの息遣いが聞こえてくるような素敵な歌です。時折さしはさまれる「ホーイ」という掛け声がひときわ印象的。
陽気な結婚式のワンシーンでしょう。聴いていて本当に幸せになる歌です。
冒頭に出てくるカリーナとマリーナというのはロシアの野山に生える野生のラズベリーの仲間。日本語ではガマズミ、あるいはキイチゴとでも訳すと一番しっくりくるでしょうか。それぞれの愛称がカリンカとマリンカ、とくればロシア民謡のお好きな方は有名な「カリンカ」の歌詞ですぐピンと来られるかと思います。この歌曲集の第3曲のところでもちょっと触れましたが、若い娘のことをこれらの果実になぞらえているのでしょう。
ここでは花嫁マリューシュカを暗になぞらえているのではないかと思います。
それから花婿の母が息子に命じる三杯のさかずき、はじめの二杯を注ぎかける馬は、おそらく新郎新婦がこれから乗って練り歩く馬なのでしょうね。
最後の三杯目は花婿がグーッと飲んで、花嫁をなごませる、いかにも田舎の結婚式といった雰囲気が実にいいです。
( 2010.06.22 藤井宏行 )