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Galathea    
  Brettl-Lieder
ガラテア  
     ブレットルリーダー

詩: ヴェーデキント (Frank Wedekind,1864-1918) ドイツ
      

曲: シェーンベルク,アルノルト (Arnold Schonberg,1874-1951) オーストリア   歌詞言語: ドイツ語


Ach,wie brenn' ich vor Verlangen,
Galathea,schönes Kind,
Dir zu küssen deine Wangen,
weil sie so entzückend sind.

Wonne die mir widerfahre,
Galathea,schönes Kind,
Dir zu küssen deine Haare,
weil sie so verlockend sind.

Nimmer wehr mir,bis ich ende,
Galathea,schönes Kind,
Dir zu küssen deine Hände,
weil sie so verlockend sind.

Ach,du ahnst nicht,wie ich glühe,
Galathea,schönes Kind,
Dir zu küssen deine Knie,
weil sie so verlockend sind.

Und was tät ich nicht,du süße
Galathea,schönes Kind,
Dir zu küssen deine Füße,
weil sie so verlockend sind.

Aber deinen Mund enthülle,
Mädchen,meinen Küssen nie,
Denn in seiner Reize Fülle
küsst ihn nur die Phantasie.

ああ、俺の欲望は燃え上がるぜ
ガラテア、美しい娘よ
お前の両頬にキスしたいんだ
だってそれはとっても魅力的なんだから

喜びが俺に沸き起こるのさ
ガラテア、美しい娘よ
お前の髪にキスしたいんだ
だってそれはとっても魅力的なんだから

俺を拒まないでくれよ、俺の最期の時まで
ガラテア、美しい娘よ
お前の両手にキスしたいんだ
だってそれはとっても魅力的なんだから

ああ、お前は分かってない、どんなに俺が燃えているか
ガラテア、美しい娘よ
お前の両膝にキスしたいんだ
だってそれはとっても魅力的なんだから

できないことなんかありゃしないさ、お前 愛しの
ガラテア、美しい娘よ
お前の両足にだってキスしたいんだ
だってそれはとっても魅力的なんだから

だけどお前の口に許しちゃいけないぜ
少女よ、俺のくちづけだけは決して
だってそれはあまりに刺激的すぎるから
そのくちづけは妄想だけで十分なんだから


シェーンベルクのキャバレーソングには非常に異色な作詞者の名が並んでいますが、この曲の作詞もそのひとりでしょう。アルバン・ベルクの鮮烈なオペラ「ルル」の原作を書いたフランク・ヴェーデキントがその人です。これはまあキャバレーソングですから、「ルル」のように人間の複雑な表情をえぐり出すような鋭さは前面に出てきてはいませんが、それでも凡百のラブソングには及びもつかないどんでん返しが最後にあります。もっとも最後の節は私の能力不足もあってかなり意訳になってしまい、原詩の微妙なニュアンスがうまく伝わっていないのが心残りではあるのですが。
音楽は雄弁なピアノ伴奏もあいまって、なかなかに刺激的。まさにキャバレーソングという趣きですが、最後の節のどんでん返しのところはしんみりとして、こちらも一筋縄ではいかない曲です。しかし基本は熱い恋歌ではあるのですが...

( 2010.06.04 藤井宏行 )


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