I wonder as I wander Folksongs |
私は不思議に思います さまようとき(USA) フォークソングズ |
詩:著作権のため掲載できません。ご了承ください
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私は不思議に思います この空の下をさまようとき どうして私たちの救い主イエス様は死なれるためにおいでになられたのでしょうかと あなたや私のような あわれな普通の人々の身代わりとして 私は不思議に思います この空の下をさまようとき マリア様がイエスをお産みになられたのは牛小屋の中でした 賢者や農夫や羊飼いたちもそこにはおられました けれど天の上の高みからは星の光が降り注いでいて そのときもいにしえの約束を思い起こさせてくれていたのでしょう もしイエス様がほんのちょっとしたことをお望みになっていたら 空の星でも、羽根を持った小鳥でも、 あるいは天上の天使たちが歌うことであっても 彼はきっとそれを手に入れられたのでしょう、なぜなら彼は王なのですから |
この曲もJohn Jacob Niles (1892-1980)による作品とも言われておりますので原詩の掲載は控えさせて頂きます。 ささやくように歌われるスピリチュアル風の歌フルートのオブリガートが印象的な曲。最後は鳥の鳴き声を模したかのような木管の掛け合いが後奏として余韻を残します。このメロディはベリオの曲を離れたところでもクリスマスキャロルとしても親しまれていますね。
これにはナイルズ自身も語っている面白いエピソードがあります。1933年に彼がノースカロライナ州、アパラチア山脈の麓を調査で歩いた時に、アン・モーガンという巡回牧師の娘(このとき一家は町から迷惑条例のようなもので追われようとしていたのだといいます)がナイルズの求めに応じて1回あたり25セントで歌った詩とメロディがこの曲の最初の3行だというのです。ナイルズは書き留めるのに8回繰り返して歌って貰ったといいます。かくしてこの名曲は世に残ることになりました。最初の三行以外の詩はナイルズのオリジナルなのだと本人が語っています。このあたりのエピソードは英語のWikipediaにも載っていましたし、彼自身のサイト(たぶんオフィシャル http://www.john-jacob-niles.com/music.htm) にも載っています。そんなわけで訳詞も少女の語りっぽく仕上げてみました。
この少女のことを題材にした児童小説(I Wonder as I Wander : Gwenyth Swain&Ronald Himler著)も見つけました。けっこうアメリカではポピュラーな逸話なのかも知れません。
( 2008.09.30 藤井宏行 )