TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ


V temnoj roshche zamolk solovej   Op.4-3  
  Chetyre romansa
暗い森の中 ナイチンゲールは黙っている  
     4つのロマンス

詩: ニキーチン (Ivan Savvich Nikitin,1824-1861) ロシア
      

曲: リムスキー=コルサコフ (Nikolai Andreyevich Rimsky-Korsakov,1844-1908) ロシア   歌詞言語: ロシア語


V temnoj roshche zamolk solovej,
prokatilas’ po nebu zvezda;
mesjats smotrit skvoz’ chashchu vetvej,
zazhigaet rosu na trave.

Dremljut rozy. Prokhlada plyvet.
Kto-to svistnul... Vot zamer i svist
Ukho slyshit,edva,upadet
Nasekomym podtochennyj list.

Kak pri mesjatse krotok i tikh
u tebja milyj ocherk litsa!
Etu noch’,polnyj grez zolotykh
ja b prodlil bez kontsa,bez kontsa!

暗い森の中 ナイチンゲールは黙っている
空の星を追い立てて
月が茂みの枝越しに見下ろしている
夜露が芝生の上できらめく

まどろむバラ 冷気が漂う
誰かが口笛を吹いた...それは止み そしてまた鳴る
耳には聞こえる、かすかに、落ちてくる音が
虫たちが とがった葉の上に

穏やかで静かな月のように
お前の愛らしい姿が映し出される
この夜、輝かしい夢であふれる中に
私はこのままでいたい 永遠に、永遠に!


「黙っている」とありますが、冒頭のピアノはナイチンゲールの歌声を模しているかのよう。全体の情景描写は詩も音楽もとても見事です。恐らく晩春〜初夏にかけての森でのデートのワンシーンだと思うのですが、静かに幸せを味わっているような、小さな満足感がなんとも愛らしい作品です。

( 2010.03.26 藤井宏行 )


TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ