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Das Röschen   Op.15-5  
  6 Lieder
小さいバラ  
     6つの歌曲

詩: ミュッヒラー (Karl Friedrich Müchler,1763-1857) ドイツ
      

曲: ウエーバー (Carl Maria von Weber,1786-1826) ドイツ   歌詞言語: ドイツ語


Ich sah ein Röschen am Wege steh'n,
Es war so blühend und wunderschön,
Es hauchte Balsam weit um sich her,
Ich wollt' es brechen und stach mich sehr.

Ihr lieben Mädchen,dies sing' ich euch!
Ihr seid in allem dem Röschen gleich;
Ihr lockt durch Schönheit uns um euch her,
Und seid dann spröde und quält uns sehr.

Doch hört nun weiter,was drauf geschehen:
Ich ging von dannen und ließ es stehen
Und eh' sein Ende der Tag erreicht,
War's von der Sonne ganz ausgebleicht.

Und nun die Lehrer? Sie ist nicht schwer;
Drum sag' ich weiter kein Wörtchen mehr.
Leicht könnt ihr zeigen,daß ihr sie wisst,
Wenn ihr nun alle den Sänger küsst.

ぼくは見たんだ 一輪の野バラが道端に咲いているのを
それはとても華やかで美しく
かぐわしい香りをあたりに振りまいていた
ぼくはそれを摘み取ろうとしたけれど 激しく刺されてしまった

君たち 愛らしい少女よ、ぼくは君たちに向けて歌おう!
君たちもこの野バラと同じなのさ
君たちはその美しさでぼくらを惹きつける
それなのに君たちは冷たくてぼくらをとっても悩ませるんだ

だけど聞いてくれよ それから何があったのかを
ぼくは立ち去って バラを放っておいたのさ
そしたらその日の終わり頃になると
バラはお日さまに照らされてすっかり色褪せてしまった

で 何がこれで分かるかって? 難しくないよね
だからぼくはこれ以上何も言わないよ
簡単にそれには気づけるだろうし、分かるのさ
もしも君たちみんながこの歌い手にキスをしてくれるならね

シューベルトが曲をつけているゲーテの「野バラ」をどうしても連想してしまう作品です。メロディもあの曲を連想させる素朴で耳にやさしいもの。しかしここでは第三者でなく、当事者の男の子が「野バラ」に寄せて恋する女の子たちに「もっと愛して、棘で刺さないで」と訴えかけているの図です。ゲーテのあの力ずくで手篭めにしてしまったのと比べると、こちらは情けない脅迫をしているだけで何とも情けない感じですが、それだけに可愛らしい男の子の姿も目に浮かび、微笑ましい曲に仕上がっています。
この曲もギター伴奏で歌われることが多く、民謡のような味わいがなかなかに印象的です。頼りなさげなテナー歌手に歌われるととてもイイ味がします。

( 2010.01.16 藤井宏行 )


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