Lob des Leidens Op.15-3 TrV 148 Fünf Lieder |
苦悩への賛歌 5つの歌曲 |
O,schmäht des Lebens Leiden nicht! Seht ihr die Blätter,wenn sie sterben, Sich in des Herbstes goldenem Licht Nicht reicher,als im Frühling färben? Was gleicht der Blüte des Vergehens Im Hauche des Oktoberwehens? Krystallner als die klarste Flut Erglänzt des Auges Tränenquelle, Tief dunkler flammt die Abendglut, Als hoch am Tag die Sonnenhelle, Und keiner kußt so heissen Kuß, Als wer für ewig scheiden muß. |
おお人生の苦悩を馬鹿にしてはならぬ! あの木の葉たちを見よ、彼らは枯れゆくときに 秋の金色の光の中で 色彩豊かではないだろうか、春の色よりも? 何と比べられようか 色褪せゆく定めの花たちを この十月のそよ風の中 澄んだ流れよりもずっと清らかに この眼の涙の泉は輝いている はるかに深遠に暗く燃え上がるのは夕焼けだ 昼間の太陽の光の輝きよりも そしてこれほど熱いくちづけは誰にもできない 永遠に別れなければならない者がするくちづけほどには |
作品15の中では目立たない地味な曲ですが、詩の深みによくあったしみじみと美しいメロディが魅力的な佳曲です。幸せの絶頂にある者よりも、苦悩の中にある者の方がはるかに美しいというなかなかに深みのある詩ですが、付けられた音楽はとことんロマンティック。最後の盛り上がりと、それがおさまってからの余韻はなかなか良い味わいです。
( 2009.12.10 藤井宏行 )