Madrigal Op.15-1 TrV 148 Fünf Lieder |
マドリガル 5つの歌曲 |
In's Joch beug' ich den Nacken demutvoll, beug' lächelnd vor dem Mißgeschik dies Haupt,dies Herz das liebt und glaubt vor meiner Feindin. Wider diese Qual bäum ich mich nicht mit Groll, mir bangt viel mehr,sie lindre sich einmal. Wenn deines Auges Strahl dies Leid verwandelt hat in Lebenssaft,welch Leid hat dann zu töten mich die Kraft? In's Joch beug' ich den Nacken demutvoll, beug' lächelnd vor dem Mißgeschik dies Haupt,dies Herz das liebt und glaubt vor meiner Feindin. |
くびきの中へと私はおとなしく首を差し出す 微笑みながら不幸の前に差し出すのだ この頭を、愛し信じるこの心を 私を嫌う女の前に この苦しみに私は恨みをもって逆らったりはしない 私にはずっと気がかりなのだ、苦しみがいつしか和らぐことの方が もしもお前の眼の光がこの苦しみを変えて 命の血となすならば、一体どんな苦悩が私から活力を奪い去るというのだ? くびきの中へと私はおとなしく首を差し出す 微笑みながら不幸の前に差し出すのだ この頭を、愛し信じるこの心を 私を嫌う女の前に |
シュトラウスの作品15・17・19の歌曲集はミュンヘンの詩人、アドルフ・フォン・シャックの詩に付けられたものですが、その中で唯一シャックの詩以外のものが選ばれているのがこの曲です。これはイタリア美術の巨匠、ミケランジェロの書いたマドリガルをドイツ語訳したものに付けられています。激しい愛の詩ですね。心持ちマゾの気も入っているような。音楽はそれと思わせない穏やかなものですけれども。中間部はちょっと感情が昂ぶりますけれども、再び穏やかな最初の節が出てきて静かに曲を終えます。
( 2009.12.10 藤井宏行 )