Åkande Op.4-2 Tre Digte af Vilhelm Bergsoe |
睡蓮 3つのベアグセの詩 |
Du,min stille lotusblomst,fra skovsøens rand, du svane,som på bølgen dig vugger, sig,synker du om natten til drømmenes land? Er det derfor,at din krone du lukker? Er det derfor,du sænker dig i skovdybets væld, når aftenstjernen over dig blinker? Ak åben mig dit bæger blot en eneste kvæld, det er mere end drømmen,som dig vinker. |
私のたおやかな睡蓮よ、森の湖のほとりに咲く 白鳥たちが波の上を漂う湖に 夜になるまで、お前は夢の国にいるのか? だからお前は花びらを閉じているのか? 奥深い森の湖に隠れ 夜の星がお前に瞬きかけるのを待っているのか? ああ、一夜でよいから私のためにその蕾を開いてくれ お前がくれる夢のようなひとときを |
デンマークの歌曲王ともいえるランゲ・ミュラーの初期の作品からです。
このベアグセの詩になる曲は他にもLind(菩提樹の花)とViol(スミレ)からなる花づくしの3曲の歌曲。ロマンティックな彼の作品ならではの素敵な味わいは北欧のシューマン、ほんのりとした翳りがとても良いです。
この蓮に寄せる詩はハイネ/シューマンやガイベル/クララ・シューマンの同名の曲と同じシチュエーションですが、北欧の鬱蒼たる森の中で人知れず咲く睡蓮のイメージは、ちょっと現実離れした幻想的な感じがします。
Dacapoにあるヘイセ&ランゲ・ミュラー歌曲集のダム・イエンセン(Sop)の清楚な歌声、Danacordの北欧ロマンティック歌曲集のセヴェリン(Ten)の端正な歌声、いずれも素敵な北欧の幻想を醸し出します。
( 2004.05.31 藤井宏行 )