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Der erste Kuß   XXVIa no. 3  
  12 Lieder für das Clavier
初めてのくちづけ  
     12のクラヴィア伴奏歌曲第1集

詩: ヤコービ (Johann Georg Jacobi,1740-1814) ドイツ
      Der erste Kuß

曲: ハイドン (Joseph Haydn,1732-1809) オーストリア   歌詞言語: ドイツ語


Leiser nannt′ ich deinen Namen
Und mein Auge warb um dich:
Liebe Chloe! näher kamen
Unser beider Herzen sich.

Und du nanntest meinen Namen;
Hoffen ließ dein Auge mich:
Liebe Chloe! näher kamen
Unser beider Lippen sich.

O! es war ein süßes Neigen;
Bis wir endlich,Mund an Mund,
Fest uns hielten,ohne Zeugen:
Und geschlossen war der Bund.

小声でぼくはきみの名を呼び
ぼくの目はきみに愛を訴えていた
愛しのクロエ!近くに寄り添い合ったのは
ぼくたちの互いの心

そしてきみはぼくの名前を呼んだ
きみの目はぼくに希望を伝えてた
愛しのクロエ!近くに寄り添い合ったのは
ぼくたちの互いのくちびる

おお!なんて甘い寄り添い合いだ
ぼくたちはついには口と口を合わせ
固く抱き合ったのだ、証人もなしで
そして絆は固く結ばれた


詩人のヤコービは、まさにこの詩でも名前の出てくる少女クロエをタイトルにしたモーツアルトの歌曲「クロエに」の詩を書いた人です。恐らくこちらの詩もモーツアルトの曲を付けたものと近い関係にあるのでしょう。そしてこのハイドンの曲も可愛らしい愛の歌です。まるでリュートのような穏やかな伴奏に乗せて伸びやかな歌がうたわれるのは大変に心地よく、すてきな癒し系音楽とでも言えましょうか。

( 2009.11.15 藤井宏行 )


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