Wartend Op.9-3 12 Lieder |
待ってる 12の歌曲 |
Sie trug einen Falken auf ihrer Hand Und hat ihn über den See gesandt. Komme du bald! Er kam mit dem Falken wohl über den See Und blies ins Hüfthorn vor Lust und Weh. Komme du bald! Der Falk flog weit in Wald und Nacht, Vom Morgentraum ist das Fräulein erwacht. Komme du bald! |
彼女は一羽の鷹を手に乗せて運んでいた そしてそいつを湖の上へと放った あなたすぐに来てね! 彼はその鷹と一緒にやってきた 湖を越えて そして角笛を吹いた 喜びと痛みの中で あなたすぐに来てね! 鷹は遠く飛んで行った 森と夜の中へと 朝の夢から乙女は目覚める あなたすぐに来てね! |
メンデルスゾーンはハイネの詩につけたいくつかの歌曲に、こんな感じの不思議に幻想的なメロディをつけています。お聴き頂けないのが残念ですが、この一ひねりした民謡風の幻想曲、初めて聴いたときから非常にインパクトがありました。のちに書かれることとなる「新しい恋」や「旅の歌」といったこれらハイネの詩による歌曲の傑作につながる曲として注目に値します。
( 2009.11.03 藤井宏行 )