Mañanica era Canciones amatorias |
夜明け前 愛の歌曲集 |
Mañanica era,mañana de San Juan se decía al fin, cuando aquella diosa Venus dentro de un fresco jardín tomando estaba la fresca a la sombra de un jazmín, cabellos en su cabeza, parecía un serafín. Sus mejillas y sus labios como color de rubí y el objeto de su cara figuraba un querubín; allí de flores floridas hacía un rico cojín, de rosas una guirnalda para el que venía a morir, ¡ah!,lentamente por amores sin a nadie descubrir. |
夜明け前、朝 サンファンの朝がついに告げられて かの女神ヴィーナスが 涼しい庭の中で 風を浴びていた ジャスミンの木陰 彼女の頭のその髪は まるでセラフィムのよう 彼女の頬と唇は まるでルビーのよう そして彼女の顔立ちは ケルビムのそれであった そこに咲き誇る花たちは 豊かなクッションとなり バラの花輪は 死にゆく者のため ああ!愛のためにゆっくりと 誰にも想いを明かすことなく |
スペイン語読みではサン・ファンですが、ドイツ語風に読めば聖ヨハネの祭り、夏至の頃です。初夏の暖かい(スペインでは暑い?)朝の情景。バロック音楽かと見まがう端正な調べの中に美の女神の安らぐ姿を描き出します。が、最後は秘めたる恋の悩みからでしょう。ほんのりと暗転して静かに曲を終えます。
( 2009.10.01 藤井宏行 )