La zingara 6 romanze |
ジプシー娘 6つのロマンツェ(1845) |
Chi padre mi fosse,qual patria mi sia, Invano la gente chiamando mi va; Del primo mai seppi ed è patria mia La terra che un fiore,che un frutto mi dà. Dovunque il destino m'addita un sentiero, Io trovo un sorriso,io trovo un amor; Perchè del passato darommi pensiero, Se l'ora presente è lieta al mio cor? Può,è vero,il domani un torbido velo Dell'aure serene l'aspetto turbar; Ma s'oggi risplende azzurro il mio cielo, Perchè rattristarmi d'un dubbio avvenir? Io sono una pianta che ghiaccio non spoglia, Che tutto disfida del verno il rigor; Se fronda qui cade,là un'altra germoglia, In ogni stagione son carca di fior. |
あたしの父さんはどんな人、あたしの故郷はどこなのって 無駄なのにみんなはあたしに尋ねる 初めの答えは全然知らないし あたしの故郷は あたしに花や果物をくれたところよ どこへでも運命が道を切り開くところ あたしは笑顔を見つけ、あたしは愛を見つける どうして昔のことがあたしを苦しめたりするでしょう 今の時があたしの心を楽しませているのなら そうよ、明日はまだ暗いヴェールに覆われていて 明るい夜明けを見えなくしている だけど今日のあたしの空は青いんだから どうして未来が分からないことを悲しむ必要があるの? あたしは緑の木 氷でも裸にされない どんな冬の厳しさにだって負けないわ もし枝が折れたって、別の枝が生えてくる どんな季節でも花を一杯に咲かせてやるわ |
歌劇「仮面舞踏会」の中でコケティッシュな魅力を振りまいているお小姓オスカル(男役ですが女性が歌ってますので)を思い起こさせる楽しい歌で、ビゼーやリストの音楽で聴かれるステレオタイプなジプシーの野性味や陰りなどの雰囲気は微塵もありません。まるでお茶目なイタリア娘が歌っているみたいですが、魅力的な音楽ですからいいですね。
最後のスタンザなど「エースを狙え」みたいなスポーツ根性物を思わせる詞ですが、イタリアの歌は屈託がありません。
( 2009.09.04 藤井宏行 )