TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ


Auf dem See   Op.59-2  
  Acht Lieder und Gesänge
湖上にて  
     8つの歌曲と歌

詩: ジムロック (Karl Joseph Simrock,1802-1876) ドイツ
      Vevey

曲: ブラームス (Johannes Brahms,1833-1897) ドイツ   歌詞言語: ドイツ語


Blauer Himmel,blaue Wogen,
Rebenhügel um den See,
Drüber blauer Berge Bogen
Schimmernd weiß im reinen Schnee.

Wie der Kahn uns hebt und wieget,
Leichter Nebel steigt und fällt,
Süßer Himmelsfriede lieget
Über der beglänzten Welt.

Stürmend Herz,tu auf die Augen,
Sieh umher und werde mild:
Glück und Friede magst du saugen
Aus des Doppelhimmels Bild.

Spiegelnd sieh die Flut erwidern
Turm und Hügel,Busch und Stadt,
Also spiegle du in Liedern,
Was die Erde Schönstes hat.

青い空、青い波
ぶどうの木の丘は湖のまわりを囲み
その向こうには青い山々の稜線
白い雪を頂き輝いている

舟はぼくらを持ち上げまた揺らし
薄いもやが立ち上りまた降りてくる
すばらしい天上の平和が広がっている
この輝かしき世界に

嵐のような心よ、目を開くのだ
まわりを見渡し、静まるのだ
幸福と平和をお前も吸い込むがいい
このふたつの空の姿から

鏡のように水が映し出しているのを見よ
塔や丘、茂みや町を
そんな風にお前も歌の中に映し出すがいい
この地上で一番美しいものを


のどかに歌われるリズムは湖を渡る舟歌でしょうか。ブラームスが1873年避暑に来ていた南ドイツ・バイエルンのリゾート地トゥッツィングで想を練ったといわれるこの作品は開放感にあふれています。

( 2009.05.05 藤井宏行 )


TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ