Wie bist du,meine Königin Op.32-9 Neun Lieder und Gesänge |
なんとあなたは、私の女王さま 9つの歌曲と歌 |
Wie bist du,meine Königin, Durch sanfte Güte wonnevoll! Du lächle nur,Lenzdüfte wehn Durch mein Gemüte,wonnevoll! Frisch aufgeblühter Rosen Glanz, Vergleich ich ihn dem deinigen? Ach,über alles,was da blüht, Ist deine Blüte wonnevoll! Durch tote Wüsten wandle hin, Und grüne Schatten breiten sich, Ob fürchterliche Schwüle dort Ohn Ende brüte,wonnevoll! Laß mich vergehn in deinem Arm! Es ist ihm ja selbst der Tod, Ob auch die herbste Todesqual Die Brust durchwüte,wonnevoll! |
なんとあなたは、私の女王さま 穏やかな善良さによって幸せいっぱいなのでしょう! あなたが微笑むだけで、春の風が吹くのです 私の心の中を、幸せいっぱいに さわやかに咲き初めたバラの輝き 私はそれにあなたを喩えましょう ああ、花咲くすべてのものよりも あなたの華やかさは、幸せいっぱいなのです! 死の荒野をさまよう中でも 緑の影が広がってきます たとえ恐ろしい灼熱が 限りなく降り注ぐ時でも、幸せいっぱいに! 私を死なせてください あなたの腕の中で そこでは死でさえも たとえ激しい死の苦しみが この胸をさいなむとも、幸せあふれるものとなるのです! |
ブラームスの若い作品番号の作品の中ではダントツに良く歌われる曲ではないでしょうか。「女王さま」と呼びかけていますとつい変な世界のことを連想してしまいますが、ここでは控え目で美しい愛の形が見事な音楽に表現されています。第3連だけは暗く沈むメロディに変わりますけれども、その連も含めて最後の「幸せいっぱいに wonnevoll!」は同じ希望に満ちた明るいメロディで余韻を残して終わります。
( 2009.05.05 藤井宏行 )