Lieblingsplätzchen Op.99-3 6 Gesänge |
大好きな場所 6つの歌 |
Wißt ihr,wo ich gerne weil' in der Abendkühle? In dem stillen Tale geht eine kleine Mühle, Und ein kleiner Bach dabei,ringsumher stehn Bäume. Oft sitz ich da stunderlang,schau umher und träume. Auch die Blümlein in dem Grün an zu sprechen fangen, Und das blaue Blümlein sagt: sieh mein Köpfchen hangen! Röslein mit dem Dornenkuß hat mich so gestochen: Ach! das macht mich gar betrübt,hat mein Herz gebrochen. Da naht sich ein Spinnlein weiß,spricht: Sei doch zufrieden; Einmal mußt du doch vergehn,so ist es hienieden; Beßer,daß das Herz dir bricht von dem Kuß der Rose, Als du kennst die Liebe nicht und stirbst liebelose. |
君は知っているかい、どこでぼくが夕暮れの涼しさの中 楽しく過ごしているのかを? 静かな谷間には一軒の小さな水車小屋 そばには小さな川、そのまわりには木々が 時々ぼくはそこに長いこと座ってあたりを眺め、そして夢をみる 緑の野原の小さな花たちは おしゃべりを始める そしてあの青い花は言うんだ「見て あの人 うなだれているわ」って 小さなバラはそのトゲのキスでぼくを刺す ああ それでぼくはすっかりふさぎこみ 心は打ちひしがれてしまう そこへ白い小さな蜘蛛が近づいてきてこう言うんだ:「それでも満足しなさい 一度はあなたも死ぬのです、それがこの世の定め バラのキスで心が痛んだってまだましではないですか 愛を知らず、愛のないまま死んでいくよりはずっと」 |
なんともしみじみと人生の真理を物語る味のある歌です。あまりメンデルスゾーンのスタイルらしくない曲ですが、この穏やかな抒情味はたいへんに魅力的。テノールのシュライアーがラゴスニヒによるギター伴奏で歌ったこの曲(Berlin Classics)がしびれるくらい素敵な演奏でした。この曲も作曲者死後の出版ですが、書かれたのは1830年と比較的古いものです。
( 2009.04.01 藤井宏行 )