Es weiß und rät es doch keiner Op.99-6 6 Gesänge |
それを知る者も 理解する者もひとりもいない 6つの歌 |
Es weiß und rät es doch keiner, Wie mir so wohl ist,so wohl! Ach,wüßt es nur einer,nur einer, Kein Mensch es sonst wissen soll! So still ist's nicht draußen im Schnee, So stumm und verschwiegen sind Die Sterne nicht in der Höh, Als meine Gedanken sind. Ich wünscht',es wäre schon Morgen, Da fliegen zwei Lerchen auf, Die überfliegen einander, Mein Herz folgt ihrem Lauf. Ich wünscht',ich wäre ein Vöglein Und zöge über das Meer, Wohl über das Meer und weiter, Bis daß ich im Himmel wär! |
それを知る者も 理解する者もひとりもいない どんなに私が幸せか、幸せであるかを! ああ、それをたったひとり、たったひとりの人だけが知ってくれたなら 他の誰にも知られてはならないのだ! これほどまでに静かではない 外の雪の中でさえも こんなに無言で 押し黙ってはいない 高みにある星たちでさえも 私の思いがそうであるほどには 私は願う、朝になったら そこには二羽のヒバリが飛び上がり お互いを飛び越えてゆく 私の心も彼らの行方を追いかけて行くことを 私は願う、私が小鳥になって 海を越えて行くことを 楽々と海を越えてさらに遠く 天までも行けたならと! |
シューマンの作品39のリーダークライスの第4曲と同じ詩に付けられたものですが、シューマンはこの第3連を省略し、代わりに第1連を最後にもう一度繰り返す処理をしています。これに対しメンデルスゾーンの方は、歌の中でのいくつかの反復はありますがアイヒェンドルフの原詩に基本的には忠実に曲をつけています。前半の押さえた心の描写が鳥たちの登場と共に飛翔していくところの情熱的な音楽はたいへんに素晴らしく、熱情あふれる恋の歌になっています。
( 2009.04.01 藤井宏行 )