Schilflied Op.71-4 6 Lieder |
葦の歌 6つの歌曲 |
Auf dem Teich,dem Regungslosen, Weilt des Mondes holder Glanz, Flechtend seine bleichen Rosen In des Schilfes grünen Kranz. Hirsche wandeln dort am Hügel, Blicken durch die Nacht empor; Manchmal regt sich das Geflügel Träumerisch im tiefen Rohr. Weinend muß mein Blick sich senken; Durch die tiefste Seele geht Mir ein süßes Deingedenken, Wie ein stilles Nachtgebet. |
池の上、動きひとつなく 月が明るい輝きでじっと映っている その青ざめたバラ色を編みこんでいる 葦の緑の花輪の中に 鹿があそこの丘をさまよっている 夜を高く見上げて 時折鳥たちが動く 夢を見ているかのように 高い葦の中 泣きながら私は目を伏せる 私の魂の底を通り過ぎるのは きみへの甘い思い 静かな夜の祈りのような |
1842年ベルリンでの作曲だそうです。詩はレーナウの代表作「葦の歌」より。視覚的な美しさが際立ちます。音楽も静かながらも緊迫感があって聴き応えがあります。傑作の多い作品71にあってもこれも傑作と数えて間違いはないでしょうか。
( 2009.04.01 藤井宏行 )