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Frühlingslied   Op.19a-1  
  6 Gesänge
春の歌  
     6つの歌

詩: リヒテンシュタイン (Ulrich von Lichtenstein,c1200-c1275) ドイツ
      

曲: メンデルスゾーン (Jakob Ludwig Felix Mendelssohn,1809-1847) ドイツ   歌詞言語: ドイツ語


In dem Walde süße Töne
Singen kleine Vögelein,
Auf der Aue Blumen schöne
Blühen gen des Maien Schein.

Also blüht mein hoher Mut
Im Gedanken ihrer Güte,
Die mir reich macht mein Gemüte,
Wie der Traum dem Armen tut.

森の中ではやさしい声で
小鳥たちが歌ってる
牧場では花たちが美しく
五月の輝きに向かって花開いている

ぼくの元気も花開くのだ
彼女のやさしさを思うだけで
それがぼくの心を豊かにするのだ
夢が貧しい人を豊かにするように


この詩人にクレジットされているリヒテンシュタインは13世紀の有名な吟遊詩人だったのだそうです。ここではそのオリジナルではなく18世紀に当時のロマン派詩人ティークが言葉を新しくリバイズしたものに曲は付けられています。爽やかに春の訪れを告げるかのような美しいピアノ伴奏に乗せて端正に春の喜びが歌われます。ハイネ-シューマンのコンビの「詩人の恋」、その第1曲「美しい五月に」を思わせるような詩と音楽ですね。春の歌というよりは恋の目覚めの歌といった方がぴったりくるかも知れません。それは吟遊詩人が季節に寄せて恋の歌を歌うのがなりわいであったからでしょうか。小曲ですがとても魅力あふれる作品です。

( 2009.04.01 藤井宏行 )


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