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Das Bächlein   Op.88-1 TrV 264,AV 118  
  Drei Gesänge
小川  
     3つの歌

詩: ルドルフィ (Karoline Christiane Louise Rudolphi,1754-1811) ドイツ
      

曲: シュトラウス,リヒャルト (Richard Strauss,1864-1949) ドイツ   歌詞言語: ドイツ語


Du Bächlein silberhell und klar,
Du eilst vorüber immerdar.
Am Ufer steh' ich,sinn' und sinn':
Wo kommst du her,wo gehst du hin!

Ich komm' aus dunkler Felsen Schoß,
Mein Lauf geht über Blum' und Moos.
Auf meinem Spiegel schwebt so mild
Des blauen Himmels freundlich Bild.

Drum hab' ich frohen Kindersinn,
Es treibt mich fort,weiß nicht wohin,
Der mich gerufen aus dem Stein,
Der,denk ich,wird mein Führer sein.

きみよ 銀色に輝く明るい小川よ
きみはずっと流れ続けているんだね
岸辺にぼくは立っている、思いに思いながら
どこからきみは来て、どこへきみは行くんだい!

私は暗い岩のふところからやってきて
私の流れは花や苔の上を越えて行きます
私の鏡にはやさしく浮かんでいるのですよ
あの青い空の親しげな姿が

だから私は陽気で子供っぽい心を持ち
その心が私を駆り立てるのです、どこへ行くかも知れず
私を岩の中から呼び出したものが
私は思います、私の道案内をするのだろうと


ゲーテの詩と言われているようですが、該当するものは彼の詩には見つかっておらず、作者不詳というのが現在のところの公式見解のようです。確かにこの擬人化された小川との対話はゲーテの詩っぽい雰囲気に満たされてはおりますけれども。
1933年の作曲ですが、ずっとあとの1942年作曲の別の2曲と合わせて3つの歌として出版されています。
曲はシュトラウス後期の歌曲らしく澄み切った透明感に溢れており、けっこう良く取り上げられます。管弦楽伴奏に編曲されたものもあり、シュヴァルツコップが歌ったものがなかなか印象に残ります。

( 2008.10.01 藤井宏行 )


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