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All mein' Gedanken,mein Herz und mein Sinn   Op.21-1 TrV 160  
  Schlichte Weisen
ぼくの考えの、心の、感覚のすべては  
     素朴な歌

詩: ダーン (Felix Ludwig Julius Dahn,1834-1912) ドイツ
      All mein' Gedanken,mein Herz und mein Sinn

曲: シュトラウス,リヒャルト (Richard Strauss,1864-1949) ドイツ   歌詞言語: ドイツ語


All mein' Gedanken,mein Herz und mein Sinn,
da,wo die Liebste ist,wandern sie hin.
Gehn ihres Weges trotz Mauer und Tor,
da hält kein Riegel,kein Graben nicht vor,
gehn wie die Vögelein hoch durch die Luft,
brauchen kein' Brücken über Wasser und Kluft,
finden das Städtlein und finden das Haus,
finden ihr Fenster aus allen heraus.
Und klopfen und rufen: Mach auf,laß uns ein,
wir kommen vom Liebsten und grüßen dich fein.
Mach auf,mach auf,lass uns ein.
ぼくの考えの、心の、感覚のすべては
愛する人のいるあそこへと向かって行くんだ
自分たちの道を行くんだ 壁があろうと門があろうと
錠があろうと止められないし、どんな堀でも役には立たない
空高く飛んで行く小鳥たちのように行くんだ
川や溝にも橋はいらないし
街も見つけるし、家も見つけるのさ
いっぱいある窓の中から彼女の窓をね
そしてノックして呼ぶんだ:「起きてよ、中に入れて
ぼくらは恋人のところから来たんだ、きみにあいさつを送るため
起きてよ、起きてよ、ぼくらを中に入れて」って


シュトラウスの初期の傑作としては、この曲を含むOp.21の「フェリックス・ダーンの素朴な調べ」が挙げられると思います。「素朴な」とあるようにまるで民謡を思わせるようなシンプルでそれでいながら味わい深い曲が並んでいるこの歌曲集、全曲まとめて取り上げられることこそあまりありませんが(声の質に向き不向きがばらばらな曲の集まりというのが最大の理由でしょうけれども)、シュトラウスの歌曲のレパートリーの中では非常に良く耳にする歌が集まっています。
この第一曲は何とも微笑ましい恋の歌。おどけた表情のピアノもあいまってとても楽しい歌になっています。軽やかなソプラノに好まれて歌われる曲で、あざといくらいに可愛らしさを強調したバーバラ・ヘンドリックスの歌(EMI)がことのほか面白い仕上がりでした。

( 2008.10.01 藤井宏行 )


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