U okna v teni mel’kaet Op.60-10 12 Romansov |
窓のそばの陰に見えるのは 12のロマンス |
Za oknom v teni mel’kaet Rusaja golovka. Ty ne spish’,moe muchen’e! Ty ne spish’,plutovka! Vykhodi zh ko mne navstrechu! S zhazhdoj potseluja K serdtsu serdtse molodoe Plamenno prizhmu ja. Ty ne bojsja,esli zvezdy Slishkom jarko svetjat: Ja plashchom tebja odenu Tak,chto ne zametjat. Esli storozh nas okliknet, Nazovis’ soldatom; Esli sprosjat,s kem byla ty? Otvechaj,chto s bratom. Pod nadzorom bogomolki Ved’ t’jur’ma naskuchit, A nevolja ponevole Khitrosti nauchit. |
窓のそばの陰に見えるのは あの娘の頭だ きみは眠ってないのかい、ぼくの苦しみちゃん! きみは眠ってないのかい、ぼくの小悪魔よ! だったら来て会ってくれよ! 熱いキッスと一緒にさ 若い心にはこの心 ぼくの燃える心を捧げるんだから 怖がらなくたっていいじゃないか、たとえ星たちが あまりに明るく輝きすぎてたって ぼくがきみをコートで包んであげるから そうすれば誰にも気付かれはしないだろ もし番兵がぼくたちを呼び止めたら 彼にはこう答えるんだ 誰と一緒なのかを尋ねる人には皆 「兄と一緒なのです」って 修道女に監視されていては 退屈に感じてるんだろうけれど その囚われ人の暮らしは否応なく そんな知恵を授けてくれるのさ |
ユーモアいっぱいのセレナーデ。こんなのが窓の外から聞こえてきたらどんな女性でもウキウキしてしまうのではないでしょうか。セレナーデというと恋する気持ちを切々と訴えるものが多いので、こんな陽気な歌には希少価値があります。詩のポロンスキーはチャイコフスキーより20歳ほど年長の同時代人。この作品60の詞の作者としてしばしば名が見えます。
( 2009.03.06 藤井宏行 )