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Freundliche Vision   Op.48-1 TrV 202  
  Fünf Lieder
すてきな幻  
     5つの歌曲

詩: ビーアバウム (Otto Julius Bierbaum,1865-1910) ドイツ
    Irrgarten der Liebe. Verliebte,launenhafte und moralische Lieder,Gedichte und Sprüche aus den Jahren 1885 bis 1900 - Gedichte - Bilder und Traeume  Freundliche Vision

曲: シュトラウス,リヒャルト (Richard Strauss,1864-1949) ドイツ   歌詞言語: ドイツ語


Nicht im Schlafe hab' ich das geträumt,
Hell am Tage sah ich's schön vor mir.
Eine Wiese voller Margeriten;
Tief ein weißes Haus in grünen Büschen;
Götterbilder leuchten aus dem Laube.
Und ich geh' mit einer,die mich lieb hat,
Ruhigen Gemütes in die Kühle
Dieses weißen Hauses,in den Frieden,
Der voll Schönheit wartet,daß wir kommen.

Und ich geh' mit einer,die mich lieb hat,
in den Frieden voll Schönheit.

眠りの中ではない 私がそれを夢見たのは
光輝く昼間に美しく目の前にあるのを見たのだ
マーガレットで満ちあふれている草原と
緑の茂みの奥深くの白い家
神々の姿が木の葉の間より輝きいで
そして私は歩いているのだ、私を愛してくれる人と一緒に
安らかな気持ちで、冷気の中を
この白い家へと、平穏に
そこには美しきものが待っている、私たちが来るのを

そして私は歩いているのだ、私を愛してくれる人と一緒に
美しきものに満ちた平安の中へと


Freundliche(Friendly)なので「親しげな」と訳されることもありますが、詞を見る限りでは別に親しげでもなんでもなく、何といいますか心地の良い白昼夢といった感じがしましたので「すてきな」という訳をあてました。おそらくここでの意味合いは「自分にとって好ましい」といったニュアンスではないかと思います。シュトラウスの書く歌曲の中でも穏やかであまり強い自己主張をしていないのですが、逆にその穏やかさが愛でられてかけっこう良く取り上げられる作品のように思います。あまり私は今まで印象に残っていなかったので訳詞を機に改めて聴き込んでみましたが、やはり何度聴いても印象に残りませんでした。美しい雰囲気をかもし出しているのではありますが...

( 2008.10.01 藤井宏行 )


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