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Die heiligen drei Könige   Op.56-6 TrV 220  
  Sechs Lieder
聖なる三人の王  
     6つの歌曲

詩: ハイネ (Heinrich Heine,1797-1856) ドイツ
    Buch der Lieder - Die Heimkehr(歌の本〜帰郷 1827) 37 Die heilgen drei Könige aus Morgenland

曲: シュトラウス,リヒャルト (Richard Strauss,1864-1949) ドイツ   歌詞言語: ドイツ語


Die heil'gen drei Kön'ge aus Morgenland,
Sie frugen in jedem Städtchen:
“Wo geht der Weg nach Bethlehem,
ihr lieben Buben und Mädchen?”

Die Jungen und Alten,sie wußten's nicht,
Die Könige zogen weiter;
Sie folgten einem goldenen Stern,
Der leuchtete lieblich und heiter.

Der Stern blieb stehn über Josephs Haus,
Da sind sie hineingegangen;
Das Öchslein brüllte,das Kindlein schrie,
Die heiligen drei Könige sangen.

朝の国よりきたる聖なる三人の王
町ごとにたずねます
「ベツレヘムに至る道はどこですか
愛しき少年、少女たちよ」と

若者たちも老人もそれを知らなかったので
王たちは旅を続けました
彼らは金色の星を追って行ったのです
穏やかに明るく輝く星を

その星はヨゼフの家の上で立ち止まりましたので
彼らはその中へと入って行きました
そこでは小さな牡牛が鳴き そしてあの幼な児が泣いていました
聖なる三人の王は歌を歌いました


ハインリッヒ・ハイネはもともとユダヤ人だったそうですが、28歳のときにキリスト教徒に改宗します。それもあってかあまり宗教的な詩は(それどころか神様の出てくる詩も)多くないような気がしますが、そんな彼にクリスマスでおなじみの光景を描いた詩があるというのもたいへんに興味深いところ。この曲ピアノ伴奏もありますが、演奏はもっぱら管弦楽伴奏で行われているという感じです。映画音楽のような情景描写に巧みな響きは聴き応え十分。ドラマティックなソプラノの十八番でしょうか。

( 2008.10.01 藤井宏行 )


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