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Herr Lenz   Op.37-5 TrV 187  
  Sechs Lieder
春のダンナ  
     6つの歌曲

詩: ボドマン (Emanuel von Bodman,1874-1946) ドイツ
      

曲: シュトラウス,リヒャルト (Richard Strauss,1864-1949) ドイツ   歌詞言語: ドイツ語


Herr Lenz springt heute durch die Stadt
in einer blauen Hose.
Und wer zwei junge Beine hat,
springt säftefroh,springt sonnensatt
und kauft sich bei ihm Lose.

Dort biegt er um das Giebelhaus,
die Taschen voller Gaben,
da strecken sich die Hände aus,
ein jeder möchte einen Strauß,
hei! für sein Mädel haben.

Ich hole mir auch einen Schatz
hinweg von Glas und Schüssel.
Hut auf! Wir rennen übern Platz!
Herr Lenz,für ihren Busenlatz
ein'n gelben Himmelsschlüssel!

春のダンナが今日跳びはねながら町を行く
青い色のズボンをはいて
それで二本の足を持つ若いやつらぁ皆
陽気に跳びはね、日の光を浴びて跳びはね
ダンナから幸せを買うってわけさ

それからダンナは三角屋根の家の角を曲がる
ポケットに一杯プレゼントをつめてる
さあ 手がいっぱい伸びてくるぞ
みんな花束がひとつほしいんだ
ヘイ!てめえの彼女のために欲しいんかい

それじゃおいらもひとつ恋人を連れてくるとしよう
コップや皿洗いを放り出させてな
帽子をかぶって!広場を横切ろうぜ!
春のダンナ、彼女の胸当てに
一輪の黄色いプリムローズをくれないか!


春の訪れを、まるで待ち焦がれていた人がやってきたかのように擬人化しています。「ミスター・春(しゅん)」とか「レンツさん」「春のおっさん」など訳語はいろいろ考えられると思いますが、ここでは色々試みた末に「春のダンナ」にしました。素朴に春が来た喜びを語っている村の若者らしく、音楽もシュトラウスにしては素朴です。

( 2008.10.01 藤井宏行 )


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