Weihnachtsgefühl TrV 198,AV 94 |
聖なる夜に想う |
Naht die jubelvolle Zeit Kommt auch mir ein Sehnen, Längst entfloh'ner Seligkeit Denk' ich nach mit Tränen. Und ich schaue wie im Traum Ihren fernen Schimmer Weben um den Weihnachtsbaum, Kehrt sie selbst auch nimmer. |
喜びに満ちた時が近づくと 私にもまたあこがれがやってくるのだ 長いこと逃げ去っていた幸福のことを 涙のあとに私は思い出す それから私は見る まるで夢の中のように 幸福の遠くまたたく光が クリスマスツリーのまわりに織りなされているのを 自ら戻ることのない幸せの |
こちらのクリスマスの歌も、6歳の作品と言われるWeihnachtsliedと同じように作品番号のない若き日の作品のようです。恐らく10代後半の作曲でしょうか。これも割と普通のクリスマスソングになっています。詩人のグライフについては調べ切れておりませんが、シューバルトよりはずっと新しい人なのでこの詩もだいぶ技巧的。素朴な宗教感ではなくもっと複雑な感情描写を表わしているところが面白いです。この曲はグルベローヴァが録音しているものが聴けます。
( 2008.10.01 藤井宏行 )