Weihnachtslied |
聖なる夜の歌 |
Schlaf wohl,du Himmelsknabe du, Schlaf wohl du süßes Kind ! Dich fächeln Engelein in Ruh' Mit sanftem Himmelswind, Wir armen Hirten singen dir Ein herzig's Wiegenliedchen für: Schlafe,schlafe,Himmelssöhnchen,schlafe. Maria hat mit Mutterblick Dich leise zugedeckt, Und Joseph hält den Hauch zurück, Daß er dich nicht erweckt. Die Schäflein,die im Stalle sind, Verstummen vor dir,Himmelskind: Schlafe,schlafe,Himmelssöhnchen,schlafe. Bald wirst du groß,dann fließt dein Blut Von Golgatha herab, Ans Kreuz schlägt dich der Menschen Wut, Da legt man dich ins Grab. Hab immer deine Äuglein zu, Denn du bedarfst der süßen Ruh': Schlafe,schlafe,Himmelssöhnchen,schlafe. So schlummert in der Mutter Schoß Noch manches Kindlein ein, Doch wird das arme Kindlein groß, So hat es Angst und Pein. O Jesulein,durch deine Huld Hilf's ihnen tragen mit Geduld: Schlafe,schlafe,Himmelssöhnchen,schlafe. |
ぐっすりお休みください、御身 天の御子よ ぐっすりお休みください、御身 愛しき御子よ! 御身を天使たちが 安らぎの中で扇ぎます 穏やかな天の風を立てて われら貧しき羊飼いは御身のために歌います 心づくしの子守歌を お休みください!天の御子よ、お休みください! マリア様は御母の眼差しで 御身を穏やかに包まれました ヨゼフは息を飲み込んでいました 御身の眼を覚まさせないようにと 羊飼いたちは、小屋の中にいて 御身の前でひとことも発しませんでした お休みください!天の御子よ、お休みください! すぐに御身も大きくなられ、血を流されるのです あのゴルゴタの丘を下って 人間の怒りによりて御身は十字架の上に打ち付けられ そして墓へと横たえられるのです 瞳をお閉じください 御身は安らぎが必要なのですから お休みください!天の御子よ、お休みください! ですから御母の膝の上でまどろみください 多くの子供たちがするように この気の毒な御子が大きくなられたときは 恐れと苦悩をお受けになられるのですから おお主よ、御身の恩寵によりて 忍耐の心もって人々の苦悩をお救いください お休みください!天の御子よ、お休みください! |
この詩を書いたシューバルトChristian F.D. Schubart (1739-1791)という人は18世紀の人で、この詩は19世紀はじめに活躍したカール・ノイナーCarl Neuner (1779-1830)という人がつけた曲が今でもクリスマスキャロルとなってよく歌われています。恐らくシュトラウスが幼かった1880年代には今よりもよく知られていた歌なのではなかったかと思います。この詩にシュトラウスがオリジナルのメロディをつけたのは1870年といいますからわずか6歳のとき。こんなのが良く残っていたなあというのにも感心しますが、この歳でここまでのものが書けたというのも驚くべきことです。
シュトラウスのつけた曲は、Hyrerionレーベルから出ているソプラノのマリー・マクローリンの歌った録音でしかまだ私は聴いていないのですが、ここではご紹介した歌詞のうち第一番しか歌われていませんでした。
もともとそうなのか、それとも彼女が歌っていないだけなのかは分かりませんでしたが、ここではシューバルトのオリジナル(といいますか正しくはノイナーの曲の歌詞になっているもの)を取り上げて訳しました。
なおシュトラウスの曲では最後のところがHimmelssöhnchen(天の小さな息子)ではなく冒頭と同じHimmelsknabe(天の子供)になっています。
( 2008.10.01 藤井宏行 )