Meinem Kinde Op.37-3 TrV 187 Sechs Lieder |
わが子に 6つの歌曲 |
Du schläfst und sachte neig' ich mich Über dein Bettchen und segne dich. Jeder behutsame Atemzug Ist ein schweifender Himmelsflug, Ist ein Suchen weit umher, Ob nicht doch ein Sternlein wär' Wo aus eitel Glanz und Licht Liebe sich ein Glückskraut bricht, Das sie geflügelt herniederträgt Und dir auf's weiße Deckchen legt. Du schläfst und sachte neig' ich mich Über dein Bettchen und segne dich. |
お前は眠っている 私は静かに身をかがめて お前の揺りかごの上で お前を祝福しましょう ひとつひとつの穏やかなこの吐息は さまよいながら天を飛び 遠くあたりを探しまわるのよ どこかに小さな星がないだろうかと その星からは澄んだ輝きと光が出て 愛の女神が幸せの薬草を摘むことができ それを翼で下界へと運び お前の白いかけ布団の上に置くの お前は眠っている 私は静かに身をかがめて お前の揺りかごの上で お前を祝福しましょう |
息子の誕生を祝って奥さんに捧げられたという作品37の中では一番内容がそのイベントに直結していますでしょうか。子守唄のようなゆったりしたリズムの上で非常に美しいメロディが歌われます。子供が生まれたことの喜びをしみじみと語るような味わいが大変に魅力的。母となった奥さんのパウリーネもきっと喜んだことでしょう。
新ウイーン楽派の作曲家などにはしばしば取り上げられていた詩人のファルケですが、シュトラウスが歌曲の詞として取り上げたのは恐らくこの1曲のみです。作曲者自ら管弦楽伴奏に編曲したものもありますが、私はこの曲はピアノ伴奏のシンプルなものの方が良いと思います。ルチア・ポップのしっとりとした歌(EMI)が今は容易に聴けます。
( 2008.10.01 藤井宏行 )