Die Verschwiegenen Op.10-6 TrV 141 Acht Gedichte aus “Letzte Blätter” |
口の堅い者たち 「最後の葉」からの8つの詩 |
Ich habe wohl,es sei hier laut vor aller Welt verkündigt, gar vielen heimlich anvertraut, was du an mir gesündigt; Ich sagt's dem ganzen Blumenheer, dem Veilchen sagt' ich's stille, der Rose laut und lauter der großäugigen Kamille. Doch hat's dabei noch keine Not, bleib munter nur und heiter; die es gewußt,sind alle tot und sagen's nicht mehr weiter. |
そうだ、ここで大きな声で 世界中に知らせようと思ったのだ 秘かに信頼している者たちに 彼女が私に犯した罪のことを 私は花たちすべてに話した スミレには小声で話した バラには大声で そしてさらに大声で 大きな目をしたカモミーユの花に だけどそれでも心配には及ばない ただ陽気で快活なままでいろ それを知った者たちは、みな死んでしまい もうそれを語り伝えてはくれないのだから |
これもOp.10の中では演奏頻度が多いとは言えませんが、デクラメーションで怒りをぶつけるような叫びとなるのはかなり印象に残る音楽とも言えます。詩の言葉が難しいのでうまく訳せていない可能性もありますが(参考にした邦訳でも英訳でも解釈がばらばらなのです)、私が今できる範囲で一番正確そうな訳を付けてみました。地味な作品ですけれども表現意欲をそそるのか、作品10から何曲かを抜粋するような場合でも白井光子さんのような歌手はあえて取り上げていたりして、隠れた人気曲でもあります。
( 2008.10.01 藤井宏行 )