Geduld Op.10-5 TrV 141 Acht Gedichte aus “Letzte Blätter” |
がまんするのよ 「最後の葉」からの8つの詩 |
Geduld,sagst du und zeigst mit weißen Finger auf meiner Zukunft fest geschlossne Tür. Ist die Minute,die da lebt,geringer als jene ungebornen? Sage mir! Kannst mit der Liebe du den Lenz verschieben, dann borg' ich dir für eine Ewigkeit, doch mit dem Frühling endet auch das Lieben, und keine Herzensschulden zahlt die Zeit. Geduld,sagst du und senkst die schwarze Locke, und stündlich fallen Blumenblätter ab, und stündlich fordert eine Totenglocke der Träne letztes Fahrgeld für das Grab. Sieh nur die Tage schnell vorüberrinnen, horch,wie sie mahnend klopfen an die Brust, mach auf,mach auf,was wir nicht heut gewinnen, ist morgen unersetzlicher Verlust. Geduld,sagst du und senkst die Augenlider, verneint ist meine Frage an das Glück; so lebe wohl,ich seh' dich nimmer wieder, so will's mein unerbittliches Geschick. Du hast geglaubt,weil andre warten müssen und warten können,kann und muß ich's auch; ich aber hab' zum Lieben und zum Küßen nur einen Frühling,wie der Rosenstrauch. |
がまんするのよ とお前は言って 白い指で指している ぼくの未来の固く閉ざされた扉を ぼくの今生きている時間など どうでもいいってことなのかい まだやって来ていない時間よりも?、さあ教えてくれよ! もし愛によってお前が春を伸ばすことができるのなら ぼくはお前に永遠を掛け売りしてやろう けれど春と共に 愛もまた終わるんだ そして時は心の借金を払ってくれはしない がまんするのよ とお前は言って 黒い巻き毛を垂らすのだ そして一刻一刻と花びらは散って行き 弔いの鐘も一時間毎にせっついてくる 墓場へと向かう最後の渡し賃の涙を ご覧よ 毎日がどんなにあっという間に過ぎて行くのかを お聞きよ 毎日がどれだけせっつくように胸を叩くのかを 開けてよ! 開けてよ! ぼくたちが今日手に入れられなかったものは 明日には取り返しのつかない損失となるのだから がまんするのよ とお前は言ってまぶたをおろすのだ 幸せについてのぼくの問いかけを否定しながら それならさよならだ、ぼくはお前に二度と合いはすまい そう望んでいるのだから 意地悪なぼくの運命は お前は考えてるのだ 他の人は待たねばならないし 待てるのだから ぼくもまた待てるし待たねばならないのだと だけどぼくが愛するためとくちづけのために持っているのは たった一回限りの春なのさ バラの茂みみたいに |
初期の作品として人気の高い歌をいくつも含むOp.10にあっては一番演奏頻度の少ない地味な曲でしょうか。淡々と歌われるこの歌、しかしながら結構辛辣な歌詞です。まるで恋を商売のようにとらえている...
それというのもこの女性がかなり打算をもって詩人の心をもてあそんでいることに対する当てつけなのでしょうか...
最後の「たった一回限りの春」のところでちょっと感情が高まりますが、本当にあとは静かに流れて行きます。確かに地味かも。
( 2008.10.01 藤井宏行 )