Ideale |
理想 |
Io ti seguii come iride di pace Lungo le vie del cielo: Io ti seguii come un'amica face De la notte nel velo. E ti sentii ne la luce,ne l'aria, Nel profumo dei fiori; E fu piena la stanza solitaria Di te,dei tuoi splendori. In te rapito,al suon de la tua voce, Lungamente sognai; E de la terra ogni affanno,ogni croce, In quel giorno scordai. Torna,caro ideal,torna un istante A sorridermi ancora, E a me risplenderà,nel tuo sembiante, Una novella aurora. |
ぼくは平和な虹のようなあなたを追いかけたのです 天国の道を通り抜けて ぼくは親しげなたいまつのようなあなたを追いかけたのです 夜のヴェールの中を そしてあなたを感じました、光の中に、大気の中に 花たちの香りの中に そしてこの寂しい部屋は満たされたのです あなたに、あなたの輝きに あなたに心奪われて、あなたの声の響きに 私はずっと夢を見ていました そしてこの世のすべての悩みも、すべての苦しみも この日の中で忘れたのです 戻ってください、大切な理想の人よ、ひとときだけでも戻って もう一度微笑んでください そうすれば私に輝くのです、あなたの面影から 新しい夜明けが |
めくるめく陶酔的なメロディにあふれるトスティの歌曲にあっては、この曲の端整で穏やかな曲想はちょっと異色でしょうか。しかしその端整さが愛されてか、彼の代表作のひとつに挙げられている作品です。詞はしかしながら熱いですね。他のイタリア歌曲と少しも変わらない情熱的な言葉が並んでいます。もう少し熱烈な言葉遣いにすることもできたのですが、トスティの端整なメロディのイメージに合わせて少し抑えてみました。
( 2008.11.15 藤井宏行 )