Helft mir,ihr Schwestern Op.60-5 Frauen-Liebe |
手伝ってよ あたしの妹たち 歌曲集「女の愛」 |
Helft mir,ihr Schwestern, Freundlich mich schmücken, Dient der Glücklichen heute mir. Windet geschäftig Mir um die Stirne Noch der blühenden Myrte Zier. Als ich befriedigt, Freudiges Herzens, Dem Geliebten im Arme lag, Immer noch rief er, Sehnsucht im Herzen, Ungeduldig den heut'gen Tag. Helft mir,ihr Schwestern, Helft mir verscheuchen Eine törichte Bangigkeit, Daß ich mit klarem Aug' ihn empfange, Ihn,die Quelle der Freudigkeit. Bist,mein Geliebter, Du mir erschienen, Gibst du,Sonne,mir deinen Schein? Laß mich in Andacht, Laß mich in Demut Mich verneigen dem Herren mein. Streuet ihm,Schwestern, Streuet ihm Blumen, Bringt ihm knospende Rosen dar. Aber euch,Schwestern, Grüß' ich mit Wehmut, Freudig scheidend aus eurer Schar. |
手伝ってよ あたしの妹たち あたしが着飾るのを仲良くね 今日だけはこの幸せ者のあたしの世話をしてよ しっかりと結んでね 私のこの額のまわりに ミルテの花飾りを あたしが満ち足りて 喜び一杯の心で 愛する人の腕の中に抱かれるとき いつも彼は言っていた 心は憧れにみちて 今日この日が待ちきれないと 手伝ってよ あたしの妹たち あたしが消し去ってしまうのを この馬鹿げた不安な気持ちを あたしが迷いのない 瞳であの人を迎えられるように あたしの喜びの源であるあの人を あたしの愛する人 あなたはあたしの前に現れたら その輝きをあたしにくれるのかしら、太陽さん? あたしを敬虔な気持ちにさせてください あたしを謙虚な気持ちにさせてください そうして我が主の前で頭を垂れさせてください 撒いてよ彼に 妹たちよ 撒いてよ花を彼に バラのつぼみを彼に持っていってね でもあなたたち、妹には ちょっとさみしい挨拶をしなくちゃ 幸せだけど あなたたちとはお別れなのだから |
決然とした喜びを輝かしく歌うシューマンのものに比べると、レーヴェがこの詩に付けた曲は一抹の寂しさも感じ取れてなかなかに味があります。華やかな、しかしほんのりと翳りを帯びた冒頭のメロディが各連毎に絶妙に変奏されていき、ここで語られている詞の意味に良くあったメロディに変わっていくのはとても芸が細かいです。とりわけ第3連の後半、「あたしの喜びの源で」のところで晴れやかな喜びを決然と歌うところ、あるいは「あたしを敬虔な気持ちにして」のところを繰り返しながらこれから臨む式へ気持ちを高めていくところなどは素晴らしく、何度聴いてもいいなあと思います。
面白いのはMich verneigen dem Herren meinのところ、多くの邦訳では「私のダンナ様に跪く」とありますが、他方ほとんどの英訳ではこれにMy lordに跪く、となっていることです。私もやはりここは神様の前での結婚の誓いを歌っていると解釈したほうがここは自然だと思いますし、フェミニストの皆さんを怒らせずに済みますので英訳の解釈に従いました。この方が自然ですよね。
( 2008.09.30 藤井宏行 )